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ネギトロには「ネギ」どころか「トロ」も無かった?本当の意味を解説!

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スーパーでのパック売りや回転寿司のネタでおなじみの「ネギトロ」。値段はとても安価で、その割に味も悪くないため、ご飯のおかずやお酒のつまみのお供として大活躍しています。そんな「ネギトロ」ですが、スーパーなどの店頭でパック売りされている物を見ると不思議なことに気づきます。

お店によって違いはありますが、野菜の「葱(ネギ)」がどこにも見当たらない場合があります。それなのになぜ「ネギトロ」は「ネギ」トロなのでしょうか?実は「ネギトロ」の「ネギ」は「野菜の『葱(ねぎ)』」を指す言葉ではありません。それどころか「ネギトロ」の「トロ」もマグロの腹部の脂が多い部分を指す「トロ」ではなかったのです!

今回の記事ではネギトロという名称の本当の意味について解説していきます。

ネギトロの語源って?

「ネギトロ」の語源は、

  • マグロを切り身にした後、その余りを「ねぎ取る」ことから名称がつけられた説
  • ネギトロの生みの親である「金太楼鮨(きんたろうずし)」の従業員がよく通っていたお店「むぎとろ」から名前がつけられた説

上記の2つの説があります。それぞれ見ていきましょう。

ねぎ取る説

1つ目の説は、ネギトロが作られる調理工程内の「ねぎ取る」作業からその名称がつけられた説です。「ねぎ取る」という行為は元々、「すき身」というマグロの調理工程の1つです。「すき身」は魚を薄く切る調理のことを指します。

マグロの調理工程として、まずマグロの身の部分、つまり私たちが刺し身として食している部分を切ります。身の部分を処理し終わった後、骨や皮などについている余った身を削ぐ調理工程、いわゆる「ねぎ取る」作業が行われるのです。

むぎとろ説

2つ目の説は、ネギトロの生みの親と言われる「金太郎鮨」の従業員が行きつけであったお店の店名である「むぎとろ」から語呂合わせで名称がつけられた説です。ネギトロという存在を生み出した「親」として「金太楼鮨(きんたろうずし)」が挙げられています。

1964年頃「金太郎鮨三ノ輪店」では、お店の従業員たちに「賄い料理」として「マグロの身の部分の骨や皮などについている余った身にネギをまぶした」今で言う「ネギトロ」が振る舞われていました。

当時はネギトロという名称はつけられていませんでしたが、従業員内でのネギトロの美味しさの評判が「金太郎鮨本店」の耳に入ったことで状況は一変します。これならお客様に出しても問題ないと判断した本店は、この賄いをお客様にも提供するようになりました。

提供の際の商品名として、当時従業員の行きつけのお店であった東京浅草にある「むぎとろ」という店名から取って「ネギトロ」と名付けられました。

結論として「ネギトロは『ネギ』も『トロ』も含まれていない」

以上2つの説から

  • なぜ「ネギトロ」の「ネギ」という名称は、野菜の「葱(ネギ)」ではないのか?
  • 「ネギトロ」には本当に「トロ」が使われていないのか?

この2つについてまとめます。

結局「ネギトロ」の「ネギ」って何?

「ネギトロ」の「ネギ」の名称は、マグロの調理工程である「ねぎ取る」から取られています。そもそもネギトロは、マグロを切り身にした際に余った部分を「ねぎ取る」調理工程を行い、魚や植物の油脂を混ぜ合わせてペースト状にして完成となります。2つ目の説「むぎとろ説」でも同様に、その工程は行われています。

「むぎとろ説」では確かに調理後に野菜の葱をまぶしてはいたとありますが、ネギを指して『ネギトロ』と名付けたと名言していません。さらに調理工程内では1つ目の説「ねぎ取る説」と同じく「ねぎ取る」作業をしています。

よって「ネギトロ」の「ネギ」という名称部分は、野菜の「葱(ネギ)」を意味して名付けられたものでなく「ねぎ取る」という調理工程の名称から名付けられたというのが正しいです。

結局「ネギトロ」の「トロ」って何?

マグロの調理工程である「ねぎ取る」の「取る」の部分をもじってつけられた、もしくはネギトロというメニューを生み出したお寿司屋さんの従業員が行きつけであったお店の店名である「むぎとろ」の「とろ」をもじってつけられたものの2つの説があります。

そもそもマグロの「トロ」という言葉は「マグロの腹部の脂の乗った部分」を指します。お寿司屋さんでよく聞く「大トロ」や「中トロ」などはこの脂の多さのことです。では「ネギトロ」の「トロ」はどうでしょうか?ネギトロはマグロの赤身部分を取り外した後、骨や皮から余った赤身を削いだものです。もちろんその部分は脂が乗っているとは言えない部分なので、トロではありません。

よって「ネギトロ」の「トロ」は、大トロや中トロといったトロとは違うのです。

まとめ

ネギトロの本来の意味について知っていただけたでしょうか?世の中に名前のないものなんて存在しません。でも実はその名前が想像しているものとは違った、そもそも名前と中身が一致していなかったというケースは結構存在します。

例えば「アナゴ」といえば、回転寿司などでも定番メニューですが、その代用として「マルアナゴ」という魚が使われているお店もあります。一見同じ「アナゴ」の仲間だから問題がないように見えますが、アナゴは「ウナギ科」なのに対し、マルアナゴは「ウミヘビ科」です。これらは「代用魚」と呼ばれています。

こういった名前についての真実やその裏事情などは探してみると結構多く、興味深いものが多いのでぜひ探してみてはいかがでしょうか?

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ほと
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