大学芋は今も手頃な値段で人気メニューです。大学芋が誕生したのは大正から昭和初期だと言われます。当時は、お金がなく苦労した生活を送る大学生がほとんどです。安価でお腹も満たせるさつまいもは大学生に人気だったと言えます。
知名度の高い大学芋ですが、なぜ大学芋と呼ばれるのでしょう?
現在では、
- 当時の流行に乗った
- 大学芋を売って学費を稼ぐ目的
- 東大前にあった三河屋が売り始めた
この3説が有力説だと言われます。
大学芋の名前の由来には諸説ありますが、大学生が関係していたことには間違いないと言えます。この記事ではなぜ大学芋という名前なのか?その由来を紹介し、大学芋がオススメのショップも記事の最後に紹介します。最後まで読んで頂けると幸いです。
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目次
なぜ大学芋という名前になったのか
名前の由来については諸説ありますが、現在では次の3説が有力とされております。
当時の大学ブームに乗ったから
大正から昭和初期にかけて、商品名に「大学」と名前をつけることが流行。たとえば「大学ノート」は当時のブームにあやかり登場した商品だと言われます。大学芋は当時の大学生に人気で、大学生が食べる芋=大学芋となった説です。
当時の「大学」という名前は、有名ブランドとしての意味がありました。
大学生が学費を稼ぐために販売していたから
昭和初期の大学生はお金に苦労した人が大半。現在も大学の学費は高額で、大正から昭和初期の大学生が学費を稼ぐのに苦労するのは想像できます。当時の学生が学費を稼ぐため「大学芋」を売り、売上金から学費を捻出したとする説です。
学費を稼ぐために働くというのは、いまも変わらない光景です。
三河屋がさつまいもを揚げて飴を絡めて売ったから
当時、東京大学の前にあった氷店「三河屋」がさつまいもを揚げて、飴で絡めた商品を販売したら人気になったという説です。この三河屋はすでにありませんが、三河屋で修行した良三郎が、味を受け継いだ店「味の良三郎」にて当時の味を楽しめます。
大学芋の言っている大学って何大学なのか
大学芋の大学ってどこ?と思われますが、大学芋の名前の由来は、「東大起源説」と「早稲田起源説」の2つが有力説だと言われます。
東大起源説
東大起源説では、東京大学赤門前でふかし芋を販売していた「三河屋」の存在があげられます。「三河屋」が貧しい学生のために蜜でからめたふかし芋を売り始めたのが最初だという説です。
早稲田起源説
早稲田起源説では、早稲田大学周辺の高田馬場にて同じように蜜で絡めたふかし芋を販売したのが最初とする説です。
どちらの説が起源なのかは不明ですが、大学周辺で、蜜を絡めたふかし芋を売り始めたのが共通点です。当時の大学生にとって、大学芋がいかに人気商品だったのかが分かります。
どちらの説が起源なのかはわかりませんが、「大学の近くで販売していた」ことが共通点です。
おすすめ店
大学芋の専門店は全国各地にありますが、この記事では東京都内に範囲を絞ってオススメショップを3店舗紹介します。
「味の良三郎」東京都台東区日本堤
「味の良三郎」さんは、東京大学の前で販売した「三河屋」で修行した良三郎さんが味を受け継いだ店です。元祖大学芋が味わえる店として有名。素朴な味付けが歴史を感じます。
「甘藷生駒(かんしょ・いこま)」東京大田区北馬込
昭和5年から続くさつま芋専門店。表はカリッと中は柔らかい大学芋なのが特徴。大学芋だけでなくスウィートポテトやふかし芋などバリエージョンも豊富です。
「合格屋」東京都板橋区板橋
「食べる人を応援、そして合格したい」がモットーのお店です。特徴は、商品名が「大学芋」ではなく「合格芋」の商品名で販売しております。
大学芋の元祖「三河屋」は1940年(昭和15年)まで、校門前で営業しておりました。
まとめ
お手軽スウィーツの代表「大学芋」。ですが謎が多いのも「大学芋」です。
大学芋の名前の由来で有力な説として、
- 当時の流行
- 学生が学費捻出のため売り出した
- 「三河屋」が売り出した
だと言えます。
いつから大学芋と名前と呼ばれるのかは不明ですが、何らかの形で大学生が関係したことは確実だと言われます。大正から昭和初期の大学生はお金がなく、自身の学費を稼ぐ必要があった時代です。
安く、腹持ちのよいさつま芋は大学生に人気で、ふかしたさつま芋に甘い飴を絡めた大学芋が流行するのは自然の流れだと言えます。これだけ流行商品なら、自身で販売して売上をつくり、それを学費に充てようとするのは当然な行動です。
現在は当時と味付けが違い主食というよりスイーツの位置づけですが、大学芋の専門店が営業するほどに人気がある商品です。大学生だけでなく、学生すべてに人気がある大学芋。自分のお気に入り店舗を見つけてみるのはいかがでしょう?