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バーコードとQRコードの違い・・世の中を便利にする2つのコードの雑学

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みなさん買い物の際のレジでの精算を思い浮かべてみてください。

以前は「こちらの店員はレジ打ちが遅いからあっちのレジに並ぼう!」なんて言っていたこともあったと思います。「店員のレジ打ち全国大会」なども行われ、正確さや速さを競っていました。

それが現在、店員さんが「ピッ」とバーコードを読み取るだけ。それどころか「セルフレジ」を置いて、客が自分でバーコードを読み込ませて精算するお店も増えてきています。「バーコード革命」とでも言いましょうか?

また、QRコードも近年見かける頻度は増えてきていますよね。なんといってもスマートフォンで読み取ることができるのは便利です。インターネットサイトのURLなど、自分で入力する必要がなく、入力間違いの心配がないところがいいですよね。

そんなバーコードとQRコード。どちらも機械で読み取る記号(コード)ですが、いったいどんな特徴や違いがあり、どんな利用がされているかご存知ですか?今回はこの2つについてお話します。

バーコードとは

バーコードと言えばみなさんご存知だと思います。太い棒線と細い棒線が何本も並び、その下に数字が付いている記号(コードcode)ですよね。バーコードがついていない商品を見つけることができないくらいほとんどの物についています。

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1993年、それまで10円だったチロルチョコのサイズが大きくなり20円になりました。その理由の1つが「パッケージにバーコードを印刷したかったから」と言われています。

バーコードには数字の情報しか入れられないと思っている方も多いと思います。実はバーコードには数字の他にもアルファベットや記号の情報も入れることもできます。また、バーコードは棒の長さには関係ない太さだけで決まるコードです。だから1方向の長さ(太さ)だけを読み取るので一次元コードと呼ばれます。

バーコードの起源

バーコードは1948年にアメリカ・ドレクセル大学の大学院生がモールス信号をヒントにして考案したとも言われています(モールス信号は長音、短音、文字と文字の間の空音です)。

現在のバーコードは太棒、細棒が並びますが、当初は(縦棒が並ぶのではなく)レコードのような円状で、太線、細線が(「◎」のように)何重もの輪になっていました。

商品についているバーコード

私たちが一番身近に感じるバーコードといえば購入する商品に付いているバーコードだと思います。このバーコード、ヨーロッパではEAN、アメリカやアカナダではUPC、日本ではJANという規格で、国際的に互換性があります

それでは日本の規格JANの数字をご紹介します。商品についているバーコードには13桁のものと8桁のものがあります。まず、日本の国番号がバーコードの頭文字49又は45が付きます。そのあと、

  • 13桁のものは5または7桁のメーカー番号、5又は3桁の製品番号と続きます。最後の下1桁の数字はチェックデイジットと言われる入力をチェック番号です。
  • 8桁のものは国番号の次にメーカー番号4桁、続いて製品番号とチェックデイジットそれぞれ1桁ずつです。

スーパーなどではコンピュータに商品名、バーコード番号、値段などのデータが入っています。このデータを利用して精算が行われているのです。

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バーコード自体に値段の情報は入っていません。

バーコードの種類

多くの商品についているJANコードの他にもバーコードには種類がいくつかあります。例えば

  • JANコードに物流識別コードを1桁加えたITFコード。
  • アルファベットなども組み込まれるcodo39やcode128。
  • 図書の管理、会員カード、宅配便の配達伝票などに使われるNW-7


など、一言でバーコードと言っても用途によっていろんな規格があります。

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そういえばジブリ映画「耳をすませば」の最初の方に「図書館のバーコード化」の話が出てきたのを覚えている方もいらっしゃるのでは。以前は貸出カードに本の名前を書いていましたよね。

QRコードとは

バーコードは棒の太さだけで決まる一次元コードでしたが、QRコードは縦横の正方形にある模様が記号になっています。だから二次元コードと言われます。

QRコードには4つの角のうち3か所に小さな四角があります。この3つ角にある四角で上下左右の読み取り間違いが起こらないなっています。

また、1つのQRコードに入るデータはバーコードの200倍ともいわれています。だから、英・数字のみではなく、ひらがなや漢字なども入れることかできるのです。

QRコードの起源

バーコードはアメリカの大学院生が考えました。QRコードは日本の企業が考案ました。世界に誇るトヨタ自動車の部品メーカー「デンソー」の開発部門(現在の「デンソーウェーブ」)が1994年に開発したのです。開発当時は(自動車部品の会社だけあって)製品である部品の管理に使われていました

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2014年、QRコードの開発チームはヨーロッパで発明家に与えられる「Popular Prize」という賞を日本で初めて受賞しています。

QRコードの利用法

皆さんも普段からQRコードを利用していると思います。QRコードは特別な読み取り端末が必要ではなく、スマートフォンなどでスキャンできるところもが便利ですよね。ここではQRコードが利用されているモノをご紹介します。

LINEの友達登録

今やスマートフォンを持っている方で利用していない人がいないと言っても過言ではない、メッセージアプリLINE。その友達追加登録などにもQRコードを使いますよね。

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LINEの友達追加を「QRコードでしよう!」と言う時。お互いにQRコードを出し合って「どちらが読み取るの?」と顔を見合わせること。あるあるですよね。

「○○Pay」などの電子決済サービス

スマートフォンを利用した「〇〇Pay」などの電子決済サービスでもQRコードを利用しますよね。スマートフォンに出るバーコードを店員で読み取ってもらう方法、お店に置いてあるQRコードを読み取って精算する方法の2種類があります。

搭乗券、乗車券、入場券など

飛行機、列車、高速バス、スポーツ観戦、ディズニーランドなどのチケットでもQRコードが利用され始めています。これらは大きく2つに分かれます。

1つはこれまでと同様、紙のチケット(切符)にQRコードを印字したもの。もう1つはスマートフォンに専用アプリをインストールしてそのアプリにQRコードを表示させるチケットです。

  • 全日空の搭乗券
  • 北九州モノレール
  • 沖縄市モノレール
  • JR関東バスの一部の高速バス
  • プロ野球楽天ゴールデンイーグルス、北海道日本ハムファイターズ、Jリーグ北海道コンサドーレ札幌のホームスタジアムでの観戦チケット
  • 東京ディズニーリゾート
  • コンサートやイベント

などのチケットで利用されています。チケットのチェックに間違いがなくスムーズに行えることが利点です。

馬券

払い戻しの際、間違いなく円滑に行うため馬券にはQRコードがついています。また、購入時に選んだ馬の馬券を簡単に買うことができるアプリ「スマッピー」もQRコードを利用します。マークカードの記入の手間がいらないのが便利です。

作って利用、QRコード

ここまではQRコードで便利なったサービスをお伝えしました。ここからはあなた自身がQRコードを作って発信できる情報を紹介します。QRコードを作るフリーソフトやホームページを使ってポスターやチラシ、または名刺に載せてみましょう。

インターネットサイトのURL

冒頭でも書きましたが、長いURLも入力ミスなくサイトに接続できます。

eメール

メールアドレスだけでなく、メールを送る時の「件名」やあらかじめ「本文」にコメントを設定することもできます。

名刺の情報をアドレス帳に登録

QRコードに名刺の情報を載せることで、その情報を携帯電話のアドレス帳に載せることができます。

SMSを送るためのQRコード

eメールと同様、メッセージアプリを起動させ、送信先の電話番号や本文にコメントを挿入させることができます。

カレンダーに予定を登録

イベントなどの予定を携帯電話のカレンダーに登録することができます。

Wi-Fiに接続するためのQRコード

フリーWi-Fiなど、Wi-Fiに接続するためのQRコードを作ることができます。

地図にアクセスするQRコード

地図アプリ連動で場所案内をすることができます。

最後に・・・

実は2次元コードにはQRコード以外にもいくつも開発されています。しかし、QRコードがこんなに世の中に普及したのには理由があります。それは特許権です。

こういった技術には特許権があります。特許権がある技術を使用する時には普通「著作権使用料(ライセンス料)」が必要となります。しかしデンソーウェーブはこの技術をオープン(誰でも自由に利用できる)にし、ライセンス料を取らないようにしました

だから、無料で使えるQRコードは他の二次元コードより世の中に浸透しやすかったのです。まるで熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」の「商標使用料が無料」なのと同じですよね。

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