以前「赤ワインと白ワインの違い」や「日本酒と焼酎の違い」について紹介したJIKUです。皆さんは普段どんなアルコールを飲まれていますか?ビールをよく飲む方が多いのではないでしょうか?今回はそんな方必見、ビールについて、それも注ぎ方についての雑学をご紹介します。
前半はビールの注(つ)ぎ方、注がれ方のマナーをご紹介します。近年、少なくなりつつある会食ですが、ビールが欠かせませんよね。乾杯はビールで行い、ビールを注ぎ・注がれ挨拶に回ると思います。でももし会社の接待、忘・新年会、冠婚葬祭の際などで、注ぐ・注がれるときに失礼がないようにしなければなりません。だから、まずはビールの注ぎ方、注がれ方のマナーをご紹介します。
また、後半では家で飲む缶ビールの注ぎ方についてご紹介します。「外で飲むビールと同じ生ビールなのにどうしてお店で飲むビールの方がおいしいの?やはりサーバーと缶の違い?」感じている方必見です。今回は缶ビールが劇的においしくなる2種類の注ぎ方をご紹介します。
目次
ビールの注ぎ方・注がれ方のマナー
前半は会食などでのビールの注がれ方、注ぎ方のマナーをご紹介します。それほど難しくはないのでマスターしましょう。
ビールを注がれる場合
先にビールを誰かに注いでもらう場合のマナーを紹介します。
1.グラスに残っているビールを飲み干す
自分のグラスにビールが残っているようであれば飲み干し、グラスを空にします。
2.グラスの持ち方
注がれる時はグラスの底にも手を添えて持ちます。グラスはあまり傾けないようにしましょう。
ビールを注ぐ場合
今度はあなたが誰かにビールを注ぐ場合のマナーです。
1.相手の意思を確認する
相手のグラスにビールが少なくなってきたときに「ビールいかがですか?」と声をかけます。相手の方がグラスに残ったビールを飲み干してくれるようであれば、それを待ってから注ぎます。ビールが残ったままのグラスを差し出された場合は、そのまま注ぎ足してもOKです。
「ビールが残っている!マナー違反」などと無理強いはしないようにしましょう。
2.瓶の持ち方
次にビールを注ぐ時の瓶の持ち方のマナーです。ラベルを上にして、ラベルが隠れないように持ちます。片手は瓶の首あたりを下から支えます。もう片方の手は瓶の底の方を持ちます。
3.注ぎ方
注ぐ時は泡がグラスの3割くらいになるようにします。はじめは勢い良く、徐々にゆっくりとなるように意識しましょう。
家庭でのおいしくビールを飲む!
ここからは家庭でおいしく缶ビールを飲む方法をお伝えします。はじめにビールの温度、次に注ぎ方による味の違いについてご紹介します。
ビールの美味しい温度
「ビールを冷やすのを忘れていた」といって、冷凍庫の中に入れるという方もいらっしゃるかと思います。
「冷凍庫に入れたはいいけど、今度は取り出すのを忘れて、少し凍った『ジャリッ』としたビールを飲むことになった」
こんな苦い経験を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
みなさん、ビールには最適な温度があります。
例えばラガービールの適温は4~8℃くらいと言われています。また、最近フルーティーな味や香りで流行りのエールビールは10℃くらいが適温です。冷やし過ぎるとせっかくの香りや味を感じられなくなってしまいます。だから(特にエールビールは)冷やし過ぎにはご注意ください。
缶ビールの飲み方
普段みなさんは瓶ビールではなく、缶ビールを飲む方が多いと思います。ここからは同じ銘柄なのに「これ、いつもと同じビール??」首をかしげたくなるようなとっておきの飲み方をお伝えします。
いつも缶から直接ビールを飲んでいる方が多いかもしれませんが、今回はグラスでおいしく飲む方法をご紹介します。
はじめにグラスに水を注ぎます
はじめにグラスの内側表面を滑らかにするために水を注ぎます。実はグラスには目には見えないのですが小さな穴(デコボコ)があります。そのままビールを注ぐとこのデコボコのせいでエグミが出てきてしまうのです。このエグミが出る元となるデコボコしたグラスの表面を滑らかにするためにグラスに水を注ぎます。
よく「グラスを冷凍庫に入れてキンキンに冷やす」という方もいらっしゃいます。しかしこれもNGです。冷凍庫で冷やしたグラスにビールを注ぐと、グラスの(内側)表面で氷ができます。これがまたエグミの原因となるからです。
ビールの注ぎたかたで味が変わる
ここからはビールの注ぎ方を2種類ご紹介します。
1つ目は「キリッとした爽快感やのど越し」を味わうことができる注ぎ方、
もう1つは「旨味や甘み、まろやかさ」を味わうことができる注ぎ方
です。
1キリッとした爽快感やのど越しを味わいたい!
はじめに「キリッとした爽快感やのど越し」を味わうことができる注ぎ方です。先ほど紹介した通り、最初にグラスに水を注ぎます。しかしキリっとした爽快感を味わいたい場合は水と共に氷も入れた「氷水」を入れてグラスを冷やしながら表面を滑らかにします。
そして氷水を捨てていよいよビールを注ぎます。
注ぐのですが、はじめはグラスを持ちません。グラスはテーブルに置いたまま少し高い位置から注ぎます。
「そんなことしたら泡立っちゃうんじゃないの」と思いますよね?そうです。あえて泡立たせます。グラスの三分の一くらいまで泡を注ぎます。この泡は蓋の役割をするのです。この泡の蓋で炭酸や香りの成分を封じ込めます。
その後、グラスを手に持ち、斜めにします。そして先ほど注いだ泡の下に静かにビール(の液体)を注ぎ入れます。
2ビールの旨味や甘み、まろやかさを味わいたい!
今度はビールの旨味や甘みを味わいたい方の注ぎ方です。こちらも上で紹介した通りグラスに水を注ぎます。1では氷水を使いましたが、今回氷は入れません。水のみ入れてグラスの内側表面を滑らかにします。
グラスの水を捨てて、それでは注ぎます。こちらもまずは泡を注ぎます。泡を注ぐのですが、先ほど(1の爽快感を味わうビール)よりも高い位置から注ぎます。そして(先ほどはグラスの三分の一で止めましたが)今回はグラスのほぼてっぺんまで泡を注ぎます。
高い位置から注ぐとこぼれそうで怖いですよね。だから低めの位置から注ぎ始め、缶を上へと上げながらグラスへ注ぎます。
しばらくすると泡が弾けて液体になり始めます。そして泡とビール(液体)が一対一くらいになったところで、もう一度同様に泡立てるように高い位置からビールを注ぎ足します。
また少し経つと、再び泡が弾けて泡とビール(液体)が一対一になります。そうしたら今度はこの泡が上にせりあがるようにゆっくりビールを注ぎます。この時グラスを傾ける必要はありません。泡がグラスの上にこんもり盛り上がるように注いで完成です。
どちらも普段の缶飲みとは全く違う味を楽しめます。しかし、この味が楽しめるのは泡が残っている間だけです。グラスに入れて置いておくと泡は消え、普段の缶飲みの味に戻ってしまいます。ご注意ください。
最後に・・・ビールの苦みや炭酸を味わいたい方は缶飲み
今回はビールの注ぎ方・注がれ方のマナー、ビールの適温、缶ビールの2種類の注ぎ方をご紹介しました。
マナーのところで「瓶のラベルを隠さないように注ぐというのはワインと同じだなぁ」と感じた方もいるでしょう。ビールもワインもですが、相手の方に銘柄を見せることができますし、雫でラベルが汚れるのを防ぐこともできるからラベルを上にします。
また、缶ビ-ルの注ぎ方で味が変わることをご紹介しました。しかし、紹介したような「キリッとした喉越し」や「旨み、甘み」などではなく、ビールの苦みと炭酸を味わいたいという方もいらっしゃると思います。そういった方はグラスに注がず、そのまま缶から飲むと良いでしょう。
でもせっかくですから1度は今回ご紹介した2つの飲み方を試してみてください。絶対味の違いに驚く思います。
自分の好きな味を探って、ビールを楽しみましょう!