雑学のあしあと
『今すぐ誰かに教えたくなる豆知識』がコンセプトの雑学サイトです。
グルメ・料理 PR

せんべい、おかき、あられ。あなたは違いがわかりますか?「かっぱえびせん」はせんべいなの?

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

せんべい、おかき、あられ。あなたが一番好きなのはどれですか?

という問いに対して「せんべいが好き」という方もいらっしゃれば「おかき」や「あられ」が好きという方もいらっしゃると思います。
ところで皆さんはこれら「せんべい」や「おかき」、「あられ」ってどう違うかわかりますか?

せんべいは丸いけど、おかきやあられは・・・

とお感じになる方が多いかと思います。今回はそんな方にぴったりなテーマ「せんべい・おかき・あられの違い」についての雑学をご紹介します。これら3種類の違い・歴史から様々なせんべいの種類やカルビーの人気商品「かっぱえびせん」についてもお伝えします

おかきとあられの違い

はじめにあられやおかきの違いについてご紹介します。おかきとあられのどちらも原料はもち米です。どちらもお餅を火で炙(あぶ)ったり、油で揚げたりします。そしてJIS規格(日本工業規格)に違いは記載されていません。記載されていいないどころかおかきもあられも同じ「米菓」という分類になっています。

それではそんなおかきとあられについてご紹介します。

おかきとは

おかきは正しくは「欠餅(かきもち)」と言います。「欠く」という字には「欠片(かけら)」のように一部分を壊し落とすという意味があります。もともと鏡餅などのお供えしたお餅を木槌などで叩いて割って作られました

鏡餅などを包丁で切るということは縁起が悪いことだとされているので、木槌などを使い、作られていまいた。あられとは違い、家庭で食べられる庶民のおやつでした。また、関西地方ではあられやおかきを分けずに全て「おかき」と呼ぶこともあります。

あられとは

おかきについてはご紹介しましたが、ではあられとはどういったものでしょう。おかきとあられにはどんな違いがあるのでしょう。

あられも正しくは「霰餅(あられもち)」といいます。鏡餅などを(おかきは木槌のようなもんで割って作っていたのに対して)あられは包丁で細かくしていました。

正式な規格はないものの縦横が5ミリメートルで長さが2~3センチメートルとする規格を持って作っているところもあります。家庭で食べられていたおかきに対して、あられは奈良時代に当時の中国、唐の国から来た使者に対して宮廷で振る舞われたとも言われています。

ちょっとブレイク・「お茶漬けの素」のあられは湿気を取るため

市販のお茶漬けの素、鮭茶漬けにものり茶漬けにも、梅茶漬けにも必ず入っているのが「塩」と「あられ」ですよね。塩は味付けという意味があるのはわかると思いますが、ではあられは・・・まさか「食感を良くするためだ」なんて思っていませんよね?

確かに食感は良くなりますがそれ以上に大きな役割があります。実はお茶漬けの素の湿気を取るために入れられています。あられを入れないと特に塩が湿気を吸収して固まってしまいます。それを防ぐためにあられが入っています。こういった理由でお茶漬けの素にはあられは不可欠なのです。

JIKU

面白いですよね。

せんべいとは

せんべいとは米粉などを使って丸くした生地を鉄板などで焼いたお菓子のことですよね。あられやおかきではお餅(もち米)が使われているのに対して、せんべいで使われるのは私達が普段主食として食べるうるち米を使って作られるところが大きな違いです。

また、「せんべい」という名前がつくモノには米粉を使ったもののみならず、小麦粉やでんぷんを使って作られるものもあります。これらを含めてご紹介していきます。

せんべいの歴史

せんべいは中国が発祥の地だと言われています。中国の前漢(紀元前202年~西暦8年)の時代にすでに作られていたという記録があります。その頃は中国の宮廷で行われる正式な行事(雛人形の並べ方で紹介した5つの節句など)やおめでたい日に食事の一部としてお膳にのせられていました。

中国から日本にせんべいが伝わってきたのは、(正倉院に保管されている平安時代の書物によると)「いりもちい」と呼ばれるものです。これはお米で作られたものではなく、小麦粉から作られたものだったようです。小麦粉を水で練って油で煎ったものだといいます。

せんべいの種類

上で「日本での初めてのせんべいが小麦粉で作られたもの」と伝えましたが、ここではせんべいの原料の違いについてお話します。

米粉で作られるせんべい

主に醤油味のせんべいのいわゆる「昔ながらのせんべい」です。

塩せんべい・醤油せんべい:塩せんべいって塩味のせんべいのことと思う方が多いかと思いますが、実は醤油を塗って焼いたせんべいも「塩せんべい」といいます草加せんべいなどがこれに当たります。

揚げせんべい「ぼんち揚げ」や「歌舞伎揚」などの商品名で売られているものがこの揚げ煎餅に分類されます。

ぬれせんべい:千葉県の銚子電鉄の経営立て直しのために開発販売されたのがこのぬれせんべいです。焼いたせんべいを熱いうちに醤油に浸してしっとり仕上げたせんべいです。

小麦粉で作られるせんべい

亀の子せんべい:岩手県の一関市の発祥です。亀のようなかたちをしています。この亀の子せんべいにはゴマ飴が塗られていて香ばしいのが特徴です。

南部せんべい:岩手県の八戸地域発祥のせんべいです。八戸藩の藩主が八戸南部氏だった頃から伝わるせんべいです。「白せんべい」と呼ばれるプレーンのものからゴマやクルミ、落花生が入ったもの、さらにはイカやかぼちゃ、りんご、ココアなどが入ったものまであります

JIKU

八戸へ行ったら、色んな味の南部せんべいを食べてみたいですね。

澱粉(片栗粉)で作られるせんべい

えびせんべい、たこせんべい、アサリせんべいなど魚介類をプレスして作るタイプが多いです。

ちょっとブレイク・カルビーの「かっぱえびせん」

えびせんべいを略すと「えびせん」。えびせんというと「やめられない、とまらない」のフレーズでおなじみ、カルビーの「かっぱえびせん」。なんと漢字では「河童恵美仙」と書きます(ひらがな、漢字ともに商標登録されています)。

「恵美仙」だから煎餅ではありません。更にパッケージにはエビの絵が書いてありますが、エビと「かっぱえびせん」の名前には直接的な関係はないのかもしれませんね。

「これはせんべいとは違うでしょう」と言いたくなるせんべい

「〇〇せんべい」と名付けられているけど「これは違うでしょう!」と言いたくなるせんべいもあります。

例えば、宮崎の「青島せんべい」。どこからどう見ても、また食べてみても「ゴーフレットじゃない?」と言いたくなります。でもここまでご紹介したとおり「ゴーフレット」も「小麦粉で作られたせんべい」の1つと言ってもいいのでしょうね。

JIKU

「和風か洋風か」の違いだけであり、これもせんべいのひとつですよね。

また、愛知県半田市の「生せんべい」。徳川家康にゆかりのあるお菓子ですが、名前だけ聞くと「つまり焼いてないせんべい?」と言いたくなりますよね。実際せんべいというより生菓子です。八ツ橋に対して「生八つ橋」があるような感じです。

JIKU

ちなみに八つ橋はせんべいの部類に入るのでしょうか?入らないのでしょうか??意見が分かれるところです

「せんべい」ではなく「せんぺい」と呼ぶ地域

山口県や九州地方ではせんべいのことを「せんぺい」と呼びます。この「せんぺい」と呼ぶ理由には諸説あります。
1 方言説
2 塩味や醤油味を「せんべい」、甘い味付けのものを「せんぺい」とよんでいた名残り説。
3 米粉から作られるものを「せんべい」、小麦粉を原料としていたものを「せんぺい」とよんでいた名残り説。

どれが「せんぺい」の元なのかはわかりませんし、この中に正解がないかもしれません。

JIKU

知っている方がいらっしゃったらご一報ください。

さいごに・・・

3月3日の桃の節句には雛あられを食べますよね。雛あられも地域により2種類あるのをご存知でしょうか?関西地方では上で紹介したようなあられですが、関東地方では「ポン菓子」なのです。ポン菓子も「米菓」と言ってしまえば同じなのかもしれませんが・・・。

あと「せんべい」「あられ」と言うと「Dr.スランプアラレちゃんの則巻一家」のことを思い出すのは私だけでしょうかねぇ・・・。

ABOUT ME
アバター画像
JIKU
学問を中心とした、つい続きを読みたくなるような雑学をお届け。