みなさんは風鈴を買われるでしょうか?風鈴の音が聞こえてくると夏を感じます。聞くと清涼感があり、少しだけ涼しくなります。夏の暑い日にはぴったりなインテリアだと思います。そんな風鈴ですが、歴史はなんと約2000年前にさかのぼります。
本記事では風鈴の由来や現代の風鈴になるまでの歴史を紹介いたします。その他、風鈴の種類や、各地で行われている風鈴の祭りについて紹介いたします。風鈴に興味のある方、逆にあまり触れたことがない方、両者に分かりやすい記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
風鈴の由来、歴史について紹介

風鈴の由来は中国から伝わり、元は魔除けとして使用されました。
風鈴は中国で生まれ、占いのため使用された。
約2000年前に中国で行われた、占風鐸(せんふうたく)という占いがありました。この占いには風鐸という青銅でできた、小さな鐘が使用されました。風鐸を竹林に吊り下げて、風向きや音のなり方で運勢を占っていました。この風鐸が風鈴の元となります。
日本に渡り、魔除けとして使用
そしてこの風鐸ですが、日本には奈良時代に仏教とともに伝わりました。平安時代に貴族が風鐸をお寺などの軒下に吊り下げて魔除けとして使われました。
当時強い風は流行り病や邪気などを運んでくると考えられており、風鐸の音は厄除けの効果があると言われていました。音が聞こえる範囲は聖域として扱われておりました。この時期に風鐸から風鈴と呼ばれるようになりました。
江戸時代にガラス製の風鈴が作成
江戸時代に無色透明のガラスを作る技術がオランダから伝わりました。このころから風鈴は金属製からガラス製のものに変化していきました。当時のガラス製の風鈴は高価で価格は5両、現在の価格で200~300万したといいます。
江戸時代の末期にはだれでも手に入れやすい価格になり、このころから庶民の間でも風鈴が流行しはじめました。魔除けとしての文化も残っていましたが、夏に清涼感を味わうため縁側に吊り下げ、楽しむために使用されていきました。
古くから鈴などのきれいな音は魔除けの効果があると言われてきました。
各地域の風鈴

各地域で特徴のある風鈴が作られました。有名な風鈴を何点か紹介いたします。
南部風鈴
南部風鈴は主に岩手県で生産されている風鈴です。鉄製であり、この風鈴の特徴は通常の風鈴と比べて、高く透き通った音が長く響きます。砂鉄が使われており、伝統工芸品の南部鉄器の製法で作られています。
明珍火箸風鈴
主に兵庫県で生産されている風鈴です。伝統工芸品の火箸を使用して作られた風鈴になります。4本の火箸を吊り下げ、舌という火箸に当たると音が出る部品が火箸の間に入っています。この風鈴の特徴として、高くきれいな音がなり響き、鈴虫が鳴いている音にも聞こえます。昭和40年ごろに作られた風鈴になります。
小田原風鈴
室町時代から続く小田原鋳物の技術を使用した風鈴です。砂張という銅と錫からできた材料で作られているのが特徴です。松虫風鈴、鈴虫風鈴他、いろんな種類の風鈴があり、種類によってさまざまな音が楽しめるのが特徴です。
江戸風鈴
東京都にある伝統工芸品のガラス製の風鈴になります。江戸時代から作られている風鈴です。江戸風鈴の特徴としては、音色を良くするために風鈴の口がギザギザになっています。
そして型を使わない作り方をしているため、ひとつとして、同じ形、同じ音色は存在しないと言われています。1965年にガラス工芸家である篠原儀治によって、江戸前風鈴と名付けられました。
ガラス製が一般的ですが、いろんな素材を使用した風鈴があります。
風鈴のお祭り

日本各地では風鈴のお祭りがあります。風鈴のお祭りを紹介していきます。
氷川神社 縁結び風鈴
埼玉県の川越氷川神社で夏に行われる祭りです。2014年から行われています。結び回廊という2000以上の風鈴が吊り下げられているスポットがあります。短冊に願い事を書き、風鈴に結びます。
川崎大師 風鈴市
神奈川県川崎市で夏に行われているお祭りになります。1996年から開催されており、47都道府県から約900種類、3万個の風鈴が集められ、展示されています。川崎大師オリジナルの風鈴、厄除だるま風鈴という達磨がかかれた風鈴が販売されています。開催期間が一週間と他と比べると短いお祭りです。
開催時期として、夏が多いです。
まとめ
風鈴の由来、歴史について紹介していきました。現代では音を楽しむインテリアとしての目的が強いですが、元は魔除け、厄除け目的で使用されていました。時代によって使用目的が変わっていった風鈴は根強い人気があるのだと実感しました。
紹介しきれませんでしたが、最近の風鈴には卓上型の風鈴やインテリアに最適なオシャレな風鈴があります。備長炭を使用した風鈴などユニークな風鈴がたくさんあります。興味がでた方は購入してみてはいかがでしょうか?