私たちが住む日本は海に囲まれた国で、漁業がさかんです。その影響もあり、昔から魚料理がよく食べられていました。しかし、「お肉」という黒船が日本に来航したことによって私たちの食生活は大きく変化し「食の欧米化」が進みました。今回はそんな「お肉」についての話題をお届けします。
突然ですが、みなさんは「ロース肉」と「バラ肉」がどこの部分のお肉であるかご存知でしょうか?長年の料理の経験で「この料理にはこれを使う」と理解していることはあっても、そのお肉の部分について考え、思いをはせた経験がある人は少ないことでしょう!
この記事ではそんな「ロース肉」と「バラ肉」の違いについての疑問を解決していきます。
目次
ロース肉とバラ肉ってそもそも何?どこの部位?

この項目では「ロース肉」「バラ肉」の語源や、どこの部分のお肉であるかを解説していきます。
ロース肉の名前の由来は?どこの部分のお肉?
ロース肉は牛や豚の背中の部分のお肉で、その名前は英語のroast(ロースト)から取られたものです。ローストの「加熱する」という意味通り、ロース肉は加熱調理すると美味しく食べることができます。
バラ肉の名前の由来は?
バラ肉という名前は「アバラ」の「バラ」から来ており、アバラ骨の周りの肉を指します。実はこのバラ肉、状態や加工した動物の肉によって呼称が変化する不思議なお肉なのです。例えば、骨付き牛肉をスペアリブと呼び、逆に骨が無い牛肉はポークベリーと呼びます。また、バラ肉はカルビとも呼ばれており、焼き肉屋さんではおなじみのメニューです。
ロースとバラ!味と食感を徹底比較!

お肉はその部分によって食感や味が変わってきます。この項目ではバラ肉の食感や味について解説していきます。
バランスの良いさっぱりとした味のロース肉!
ロースは柔らかい食感が特徴のお肉です。赤身と脂身のバランスが取れているため、バラ肉に比べてさっぱりとした味わいになっています。またカロリーについてはバラ肉よりも少なくなっています。
こってり系を好むあなたにバラ肉!
バラ肉は歯ごたえのある硬い食感が特徴です。ロースと比べると脂身が多く、こってりとした味わいです。その脂身のこともあってか、カロリーはロースよりも多いです。
部位ごとのおすすめ豚肉料理紹介!

それぞれのお肉を調理するものによって使い分けます。この項目では比較的かんたんに作ることのできる豚肉料理を「ロース肉」「バラ肉」それぞれ2品目ずつ紹介していきます。
ロース肉を使った料理
ロースカツ
ロースという名前を聞いて真っ先に思い浮かぶのは「ロースカツ」ではないでしょうか?調理方法もシンプルで、ロース肉を油でカラッと揚げ、ソースをかければ完成です。ロース肉特有の柔らかい食感と衣のサクッとした食感がたまりません。
ご飯のおかずにするもよし、パンに挟んでロースカツサンドにするのもよしと、ご飯党とパン党両方に対応可なのも嬉しいところです。お好みで千切りキャベツやレタス、トマトなどのさっぱりとした味の野菜を添えると良いでしょう。辛味を足したい場合はからしを入れるのがおすすめです。
しょうが焼き
ロース肉をフライパンで両面焼きして、みりん、酒、しょうゆ、砂糖で味付けしたものがしょうが焼きです。ロース肉の柔らかい食感と甘じょっぱい味付けが白いご飯と相性抜群です!味が物足りないと感じた場合は、にんにく(チューブのもの)やマヨネーズを加えるのをおすすめします。
こちらもキャベツやレタス、トマトなどの野菜を添えると良いです。
バラ肉を使った料理
豚バラ肉まぜご飯
豚バラ肉、小松菜をフライパンで炒め、そこに塩こしょう、しょうゆで味付けしたものをご飯と一緒に炊き込んだものが豚バラ肉まぜご飯です。小松菜を入れるのがポイントで、しっとりシャキシャキとした食感が豚バラ肉と相性抜群です。聞き慣れないとは思いますが、ぜひ一度試してみてください。
豚バラ大根
豚バラ肉と大根を一口サイズにカットしてから、豚バラ肉を先に炒めます。お肉に火が通ったのを確認したら大根を投入します。ほんだしを少量の水でとき、そこにしょうゆ、みりん、砂糖を混ぜた調味料を加えて煮込めば豚バラ大根の完成です。豚バラ肉とお肉の脂が染み込んだ大根が口の中でホロリと溶けます。
季節を問わず、温かい煮物が食べたいと思ったときに作ってみてください。
まとめ
ロース肉とバラ肉の違いについて解説しました。普段料理をしている人たちからすれば、スーパーでお肉を選ぶときに「お肉が国産であるか」や「賞味期限の日付をチェックする」「自分が作りたい料理に合っているかを頭の中で考える」などの行動は普段当たり前にしていることです。
逆に、そのお肉が牛や豚のどの体の部分に当たるか、その名前の由来は何かを考える機会はあまり無いと思います。正直私たちが問題にしているのは「安全に食べられるかどうか」だけですからね。お肉に限らず、他の食品に関してもそうだと思います。
しかし、そんな思いをグッとこらえて、1つ1つの食品の歴史や意味について調べてみてください!きっとあなたの知らなかった食の世界が広がると思いますよ。