2ちゃんねるの実話として生まれた電車男。2004年に書籍化され、発行部数101万5000部、ドラマでの最高視聴率は25.5%を記録しました。2ちゃんねるといえば匿名の掲示板で、不特定多数の人が書き込んでいます。そんな2ちゃんねるから生まれた電車男ですが、実話ではないと話題になりました。そこでこの記事では、
- 電車男は実話じゃないって本当?
- 電車男はどんな人なの?
- 電車男が実話ではないと言われる理由って何?
ということを解説してきます。電車男があまり詳しくない方にも分かりやすい内容で書いていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
大ヒットした電車男は本当に実話なのか?
結論から言うと、電車男が実話なのかは現在でも詳細不明です。どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。
詳細は不明
2ちゃんねるは、不特定多数の人が書き込みをする匿名掲示板です。電車男のスレが立ったのは、2004年の3月14日。今現在ではスレ本体は見ることが出来ません。そのため、電車男の話が実話なのかは、不明なままになってしまいました。
電車男が生まれた2ちゃんねるは実在する人間が書き込みを行うことで成り立つ掲示板。そのため電車男のエピソードは事実である、という意見があったのも事実です。それに対し、当時20代である電車男は「電話すること」を「ダイヤルする」と表現するなど、年齢と話し方が一致しないことも多くありました。
映画版の電車男の最終的な興行収入は37億円を記録しました。
実話ではない説が濃厚になる
実際に書き込みを行った電車男という人物が実在はしていましたが、お話の内容が実話ではなく、いわゆる「釣り」だったと言われています。2ちゃんねるの創設者である、ひろゆきさんが電車男本人と対談しましたが、「本人っぽくなかった」と証言しました。
また、電車男のお話が好きな人は、普段2ちゃんねるを利用しない、純愛ストーリーが好きな人に人気。書籍化する際、一般の人でも受け入れてもらえるようにと自作自演をしたのでは?という憶測も広まりました。
「釣り」とは嘘の情報を流して注目を集めるネット用語です。
電車男が実話ではないと言われる理由
電車男が実話ではないと言われるには、しっかりとした理由があります。ここからは、電車男が実話ではなく、フィクションだったいう具体的な理由について解説します。
電車内でのトラブルが起きていない
電車男の始まりは、電車内で酔っ払いに絡まれた女性を助けたことで始まります。これは、当時のスレからJRの京浜東北線での出来事。実際にスレの住民が京浜東北線に問い合わせたら、そのようなトラブルは起こっていないと回答されました。
駅員さんも来て対応するくらいの出来事なので、トラブルが起こっていれば、必ず証拠が残ります。しかし実際は、何もトラブルが起きていないとJR側から回答がありました。これによって、電車男は実話では無いと言われるようになります。
書籍に明記されていない
書籍化された本にも、実話であると明記されていません。実話を元に書籍化する場合、「ノンフィクション」や「感動の実話」など、何かしら「実話である」ことを強調します。しかし、電車男にはその明記がありません。
そもそも電車男は、ドラマや映画ほどドラマティックな展開では無かったとも言われています。むしろコアな2ちゃんねるユーザーの中では、感動するストーリーではないという認識の方が主流です。
2ちゃんねるはエンタメだから
そもそもですが、2ちゃんねる自体がエンタメとして楽しむ掲示板です。現代では考えられませんが、当時の2ちゃんねるは釣りであっても、それを楽しむという風潮がありました。今はSNSが普及していますが、2004年頃は今ほど多くありません。
電車男がいわゆる「釣り」だったとしても、それを楽しみ、盛り上げるのが醍醐味だったというわけです。この釣りを盛り上げる文化があまりに大きな反響となり、2ちゃんねるを利用しない人たちも拡散したのが、人気の要因とも言われています。
この頃のSNSといえば、mixi、GREEなどが主流でFacebookも2004年に誕生しました。
まとめ
この記事では、電車男は実話なのかということを解説してきました。具体的には、
- 電車男が実話なのかは詳細不明
- 電車男の言動や事実とは異なる点から、実話じゃない説が濃厚である
- 釣りを楽しむ当時の風潮から、実話ではない可能性が高い
ということでした。今、SNSに電車男のようなストーリーを投稿したら、あまりに上手くできた話に「嘘だ!」と拡散されるでしょう。しかし、SNSが普及していない当時だからこそ、ネットの住民たちは釣りを楽しんでいたのかもしれません。
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