あなたはこの格言を知っていますか?「僕の漫画にメッセージはありません」「テーマがないのがテーマです」故鳥山明先生が生前に残した言葉です。鳥山明先生はドラゴンボールを世界累計発行部数2億6000万部売り上げた天才漫画家です。
ドラゴンボールを通して友達や家族の大切さ、漫画の素晴らしさを少なからず実感した事でしょう。ドラゴンボールは全42巻で終了し、その後はTVアニメなど世界中の人に大きく影響を与えました。今回は「ドラゴンボールAF」というファンの願いがこもった作品についてご紹介します。
目次
ドラゴンボールAFってなに?
AFとは
ドラゴンボールAFとはファンが創作で作った同人誌です。公式アニメ「ドラゴンボールGT(以下DBGT)」のその後のストーリーを描いています。
1999年「一枚のファンアート」により、日本やアメリカでドラゴンボールの続編が制作されているとして話題になりました。そのファンアートには「ドラゴンボールAF」の文字があり「公式の続編ではないか?」と噂されるようになったのです。
その後ファンによる二次創作が始まり「ドラゴンボールAF」の原型ができました。総括すると「ドラゴンボールAF」はネット上で、世界中のドラゴンボールファンが二次創作で作ったエピソードなのです。
AFの意味は?
「AF」の意味には以下3つの説があります。
- 「アフターフューチャー(After Future)」
- 「エイプリルフール(April Fool)」
- 「オルタナティブフューチャー(Alternative Future)」
現在は「オルタナティブフューチャー(Alternative Future)」が正式な読み方として明らかになりました。AFの意味は「代替えの将来」や「もう一つの未来」という意味合いです。
DBGTとはTVアニメオリジナルストーリーです。原作者である鳥山明さんは監修していません。
では、ドラゴンボールAFを描いた作者はどんな人がいるのでしょうか?
ドラゴンボールAFの作者は?
二次創作が話題になり、日本では数多くの作者がそれぞれのAFを描いてコミックマーケットなどで発表しました。つまり、AFは同人作家によってストーリーが異なるのです。AFを描いた有名な作者は以下です。
ヤングじじい
フリーのイラストレーターでドラゴンボールAFを描いています。ドラゴンボールの模写が上手く、ヤングじじいさんが描く二次創作に人気があります。
Toyble(トイブル)
トイブル版ドラゴンボールAFと呼ばれ、AFの中でも人気の高い作品を生み出しました。後にVジャンプ編集者に認められ、公式にドラゴンボールを描くようになります。
鳥山明先生の作品の影響は計り知れないです。
ドラゴンボールAFの真相
公式がAF化?
「一枚のファンアート」から広がったAFは良い意味でも悪い意味でも話題を生みました。更に2004年からAFで描かれたキャラクター達が公式のアーケードゲームに登場する現象が起きています。原作では描かれていないキャラクターが次々にAFで描かれたように登場するのです。
超サイヤ人5の画像が話題に
「超サイヤ人5」を語る前に「超サイヤ人」というものを説明します。超サイヤ人とは主人公である孫悟空が巨悪な敵と戦うために成長する変身段階を指します。DBGTでは「超サイヤ人・2・3・4」まで描かれており、正式には超サイヤ人4までです。
超サイヤ人5とは1999年スペインのゲーム雑誌にて描かれた、ファンによるオリジナルキャラクターになります。この描かれたキャラクターが「一枚のファンアート」です。この絵をきっかけにして、ドラゴンボールAFが作られるようになりました。
AFの主要キャラクター
タブロス(Tablos)
ドラゴンボールAFの発展となった「一枚のファンアート」で描かれました。当初「超サイヤ人5」として認知されていましたが、後にタブロスという名前が判明しています。
ザイコー(Xicor)
ドラゴンボールAFの最初の章のメインキャラクターです。父親が孫悟空という設定で登場します。
ライラ(Lila)
ザイコーの母親です。孫悟空から採取したDNAでザイコーを産みました 。
ドラゴンボールAFはファンの創作ですがAFの人気はかなり高いのです。
では、現在連載中のドラゴンボール超(SUPER)は誰が描いているのでしょうか?
故鳥山明が認めた「とよたろう」
ドラゴンボールヒーローズ
とよたろう先生はもともとドラゴンボールAFをトイブル名義で描いていました。ある日、鳥山先生ではない作画を目にして「もしかしたら、将来自分も鳥山先生と仕事ができるかも」と思い自作漫画を集英社に持ち込みます。
そして、集英社に認められて2012年に「とよたろう」の名義に変え、Vジャンプにて「ドラゴンボールヒーローズ」で漫画家デビューを果たします。とよたろう先生は公式になったことで自作のドラゴンボールAFを非公開にしました。
ドラゴンボール超(SUPER)
2015年にドラゴンボールヒーローズの連載を終了しました。その後「ドラゴンボール復活のF」の読み切り掲載を経てドラゴンボール超を連載します。
とよたろう先生はその実績で鳥山先生に認められ、弟子入りを果たしました。ドラゴンボール超では鳥山先生のプロットを基にとよたろう先生が話を膨らませています。鳥山先生から直々にアドバイスを受けて作成しており、その様子も一部公開されました。
鳥山先生もとよたろう先生のネームは安心して見られると対談で語られています。
ドラゴンボールDAIMAについて
鳥山明先生が最新作を制作しました。2024年秋に鳥山明先生がストーリーや設定、デザイン・監修をした新作アニメが放送されます。
残念ながらこの作品が鳥山明先生の最後の作品になります。声優には野沢雅子さんを鳥山明先生が指名しています。野沢雅子さんはイベントにて「おっす、オラ、悟空!」と鳥山明先生を追悼しました。
おわりに
突然の訃報を受け、誠に残念でなりません。心よりお悔やみ申し上げます。現在活躍中の多くの漫画家が鳥山明先生の影響受け、数々の作品を世に出しました。そして世界中の読者にも追悼の声が広まっています。
筆者もファンの一人で、まだ信じられない気持ちでいっぱいです。今後はとよたろう先生が鳥山明先生の遺志を継ぐことになるのでしょうか?今後の展開に注目したいところです。この記事を最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。ぜひ、ご参考になれば幸いです。