みなさんは動物園でシマウマを見たことはありますか?ゼブラ色が特徴のシマウマですが、ある疑問をもった人も多いと思われます。それは、
- なぜシマウマは競馬に出ないのか?
世界中を探してもシマウマが出走している競馬は見たことがないはずです。
なぜでしょう?その理由はシマウマの気性の荒さにあります。シマウマが生息しているサバンナでは、ライオンといった肉食獣から逃げる日々です。穏やかな性格では生存できない事情があります。
かつて人々はシマウマを家畜化できないかと試みて育てた時期があります。その結果は、生存を懸けたサバンナ育ちのDNAは消えることなく家畜化の夢は大失敗です。
この記事ではシマウマの正体と、かつて人間がシマウマの家畜化を目指した結果を解説します。
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目次
実は馬ではなく●●だった

馬と名前が付くがロバの仲間
シマウマは馬やロバと同じ「ウマ科(Equids)」に属します。学問的にはウマですが、シマウマの場合、遺伝子の95%がロバと同じです。ウマの仲間というよりロバの仲間だと言えます。
体格もロバに近い気がします。
家畜馬と比べて小柄
シマウマは馬と比べても小柄で身体です。これもロバの遺伝子が多いシマウマならではの特徴と言えます。シマウマは小柄ゆえ背骨は弱く、長時間人を乗せるに向かない動物です。
シマウマの鳴き声
ロバに近いシマウマですが鳴き声もロバに近いのかと思われがちです。しかし、意外にもシマウマの鳴き声は犬のような鳴き声です。この鳴き声からも馬とは違うと言えます。
サバンナ育ちの性格

蹴る力はライオンの顎を砕くほど
家畜用の馬と比べて蹴る力がはるかに強いのがシマウマの特徴です。サバンナでは生き残るに必要な能力と言えます。シマウマの蹴る力は逃げるだけでなく、時には蹴りでライオンを撃退するほど強力です。
シマウマの性格は狂暴
常に警戒心を怠れないのがシマウマの住む世界です。生息するサバンナは生存をかけた世界。警戒心が強くなるということは、言い換えれば性格が荒くなることを意味します。
この性格が荒くなるという点が、家畜向きでないと言えます。
瞬発力はあるけど
シマウマが生活している場所がアフリカサバンナ地方。そこではライオンなどの肉食獣との闘いが繰り広げられております。肉食獣から逃げるに必要な能力は「瞬発力」です。家畜に必要な「スタミナ」は必要なかったと言えます。
スタミナがないことも競走馬として向いていないことを意味します。
人間とシマウマの関係

シマウマは人の手に余る性格
人の手に余る性格のシマウマは、動物園にて鑑賞しか人間との関わりが持てなかったと言えます。小さいときから育てても、大きくなるにつれて気性の荒さが出るのがシマウマの特徴です。
気性の粗さは競走馬の世界ではメリットです。シマウマを競走馬として使ってみたらどうか?結果を言うと、瞬発力は優れているがスタミナがないシマウマでは完走は難しく、レースが成立しないので、競走馬としても使えないと言えます。
結局、人間と住む世界が違いすぎた結果だと言えます。
過去には家畜化に挑戦した人も
結論は、気性難すぎる性格で大失敗。家畜に求められるのは人に従順で大人良い性格です。弱肉強食世界のサバンナ育ちでは、いくら調教しても無駄だったと言えます。
さすが弱肉強食のサバンナ育ちです。
アメリカではシマウマ限定レースを開催した
ミネソタ州カンタベリーパーク競馬場でシマウマ限定のレースが開催されましたが、
- シマウマ自身の気性難から振り落とされる人が続出
- シマウマ自身、スタミナがないので途中棄権が続出
という結果で、一着を競うよりも笑いを取ることが目的のレースだったと言えます。
なぜシマウマが競馬に出走できないのか?その理由がよくわかるイベントレースです。
まとめ
シマウマは馬と名前ですが、じつはロバに近い仲間です。馬と比べても小柄でロバに近い体型をしているのもロバの仲間だと言えます。かつて人はシマウマの家畜化を目的に試行錯誤した時期があったことをご存じでしょうか?
小さいころからシマウマを育てて、将来の家畜化を夢見る人。気性の荒さに目をつけてシマウマを競走馬にする夢を見た人もいます。結果はすべて失敗に終わります。
今ではシマウマと人間の関わりは、動物園などで観賞用以外なかったと言えます。馬と違い、小柄でロバに近い体型のシマウマは可愛い姿です。シマウマが育った環境は弱肉強食のサバンナなので、人間の世界とはあまりにも住む世界が違います。
動物園などでシマウマを見かけることがありましたら、シマウマの育った環境を思ってみるのとまた違う見方ができるかもしれません。