あなたは、トヨタ自動車が「街を創っている」というニュースを知っていますか?その名もWOVEN CITY(ウーブンシティ)と言います。WOVENとは、トヨタ自動車の祖業である織物から取った「織り込まれた」という意味の言葉です。この記事では、ウーブンシティの概要と、実際に住みたい人はどうすればよいのか紹介します。
ウーブンシティは2020年に計画がスタートし「Building the Future Fabric of Life in a City as a Test Course for Mobility.和訳:モビリティのテストコースとして都市・街に未来の生活構造を構築する。」をミッションに掲げて街創りが進められてきました。2024年に街の一部が完成し、いよいよウーブンシティがお披露目されます。
自動車会社が創る未来の街とは一体どのようなものなのでしょうか?また、WOVEN CITYにはどうすれば実際に住むことができるのでしょうか?
目次
ウーブンシティとは?

トヨタ自動車が設計した未来型都市
ウーブンシティは、冒頭でもお伝えした通り、トヨタ自動車が創る未来型の都市です。2021年に地域住民への説明会を通じて、計画を発表しました。計画では「ヒト中心の街」「実証実験の街」「未完成の街」がコンセプトだと紹介されました。人が住みやすく、進化を続ける街を目指すと打ち出したのです。
実証実験とは、新しい技術を実際に活用しながら実用化に向けての問題点を洗い出していく手法を指します。近年、社会実験と並んで新しい生活技術の適用などで見られる方法です。
「未完成の街」というコンセプトが発展し続ける街をイメージさせますね。
ウーブンシティはどこに創られるのか?
ウーブンシティが創られるのは、静岡県裾野市の一角です。ここは、かつてトヨタの東富士工場があった場所です。東日本大震災を機に工場を東北へ移転したことに伴い、広大な土地が空き地となりました。そして、東北へ移れなかった人に新たな職に就いてもらうためにも作られたのが、ウーブンシティの計画です。
なお、ウーブンシティの面積は708,000㎡で、おおよそ東京ドーム15個分、東京ディズニーランド1.5個分の広さです。
手の行き届いた開発をするには適した広さなのではないでしょうか?
ウーブンシティの街びらきはいつ?
ウーブンシティは、2024年中に第一期の工事が完了して、公開される予定です。その後、2025年にかけて最初の入居が始まります。つまり、ウーブンシティの街びらきは2024年から2025年にかけて、となります。ウーブンシティが始動すると、日本では珍しい街創りとして大々的に報じられるでしょう。
第一期の完了後も工事と実証実験が進められます。最終的に工事が完了するのは2027年です。しかし、ウーブンシティは「未完成の街」をコンセプトにしているため「これで完成」とはならず、進化を続けて行くでしょう。
街びらきでウーブンシティの姿がどのようなものか見られるのが楽しみです。
ウーブンシティはどこが未来型なのか?
ウーブンシティが未来型と言われる理由は3つ挙げられます。
- 数々の大企業が参加して技術開発を行っている。
- 「モビリティのテストコース」というミッションを掲げている。
- 「実証実験の街」をコンセプトに掲げている。
この中でも特に「モビリティのテストコース」「実証実験の街」はウーブンシティを未来型の街にする大きな要因と言えます。
トヨタ自動車は、言わずと知れた世界を代表するモビリティ(輸送・乗り物)開発企業です。そのトヨタ自動車が、未来を描いた輸送技術を中心に街を設計します。居住者にはこれまでにない生活の利便性がもたらされることでしょう。
もちろん、大企業が最新技術を持ち寄っているということも大きなポイントです。
今後のウーブンシティの展望は?
ウーブンシティがどのような街となるのか、全貌は明らかになっていません。第一期の街びらきから、少しずつ明らかになっていくものと考えられています。そして、ウーブンシティは「未完成の街」なので、人の暮らしぶりを見ながら改良を重ねていくでしょう。不便さを改善し、便利さを活かす街創りが期待されます。
トヨタが描く未来の生活構造とはどのようなものか気になります。
ウーブンシティに住む方法

最初にウーブンシティに住むのはどんな人?
第一期にウーブンシティに住むのは、360人と発表されています。その360人がすでに決定しているのかは明らかにされていません。しかし、入居者は「高齢者、子育て夫婦を中心に、トヨタの社員」であると明らかにされています。先行して入居することで、住みながらウーブンシティの街創りに関わるのでしょうか?
ウーブンシティは「実証実験の街」です。最初に住む人は、住むことで実験に参加し、未来の街創りに関われるという得難い体験ができます。
360人はウーブンシティでどのような未来の暮らしを送るのでしょうか?
今後ウーブンシティに住む方法は?
ウーブンシティに住むことができる人について、2020年にトヨタ自動車の豊田社長(当時、現会長)が言及しています。豊田社長によると、将来的には2000人の住人を予定していて、以下の8つの属性を持つ人が住めるようです。
- トヨタの従業員と家族
- 退職した夫婦
- 小売店舗で働く人
- プロジェクトに参画する科学者
- 各業界のパートナー企業の担当者
- 報道関係者
- トヨタと一緒にこのプロジェクトに参画することに関心がある人
- 将来の暮らしを改善したいと思っている人
「将来の暮らしを改善したいと思っている人」などは私たちも該当するのではないでしょうか。
今後、入居者の募集をするのか、2024年5月時点で発表はありませんが、興味のある方は情報収集するのが良いですね。
募集されたらかなりの高倍率の抽選になりそうですね。
さいごに
この記事では、現在静岡県裾野市で進められている未来都市ウーブンシティを紹介しました。また、ウーブンシティに住むことはできるのか情報を整理しました。あなたは日本にウーブンシティのような未来都市の計画が進んでいることをご存じだったでしょうか?
ウーブンシティについては、まだまだ全容が分からないですが、開発に成功し、今後の日本の都市開発のひな型になることが期待されます。2024年に第一期工事が完了しますので、興味を持った方は、今後の情報を注視しておきましょう。