料理に欠かせないのが小麦粉。天ぷらやお菓子作り、お好み焼きやたこ焼。さまざまな料理で使われています。では、小麦粉は何からできているのでしょうか？また、小麦粉と同じ売り場に薄力粉・強力粉も陳列されています。その違いはなんでしょう？それは、ある成分の含有量（がんゆうりょう）でした。
この記事では小麦粉・薄力粉・強力粉の違いについて、ご紹介します。また、小麦粉・薄力粉・強力粉以外にも中力粉があります。中力粉についてもお話しします。小麦粉・薄力粉・強力粉・中力粉の代用品についても、ご紹介しているので最後までご覧いただけると嬉しいです。
小麦粉とは
小麦粉とは、原料である小麦を製粉した粉の総称のことをいいます。これからご紹介する薄力粉・強力粉・中力粉も小麦粉になるのです。国内シェアの約40％を占める日清製粉の「薄力小麦粉 フラワー」も「薄力小麦粉」と表記してありますが、薄力粉になります。
我が家も日清製粉の「薄力小麦粉 フラワー」をよく使っています。
薄力粉とは
薄力粉とは小麦粉の種類の1つのことです。タンパク質の含有量が8.5％程度の小麦粉のことです。薄力粉は天ぷらや揚げ物の衣、お菓子作りなど家庭でもよく使われています。薄力粉はなぜ天ぷらや揚げ物の衣、お菓子作りに適しているかというとタンパク質の少なさです。
タンパク質にはグルテンという成分が含まれており、グルテンは水を加え捏ねる（こねる）と弾力が生まれ、粘り気が強くなります。（後ほどご紹介します。）しかし、揚げ物の衣、お菓子作りはサクサクとした食感や、ホロホロとした食感が必要になるのでタンパク質の含有量が少ない薄力粉が適しているのです。
お菓子作りが好きなので薄力粉はわたしにとっては、マストな物です。
強力粉とは
強力粉とは薄力粉同様に小麦粉の種類の1つのことです。タンパク質の含有量が13％程度の小麦粉のことです。タンパク質が多いことからパンの生地として使われています。タンパク質が多いとパンの生地に使われるのかというと、タンパク質は水を加えて捏ねるとグルテンという成分が多くなるのです。
グルテンが多くなることで弾力が生まれ、粘り気も強くなります。グルテンにイースト菌を加えることで炭酸ガスを逃さず、パンの生地が膨らむので、パンの生地に適しているのです。
パン生地はホームベーカリーで捏ねることもできます。しかし手ごねで生地を叩くことで、ストレス発散にもなりますし、生地の伸びも良くなるので、パンを作る際は手ごね派です。
小麦粉・薄力粉・強力粉の違い
薄力粉・強力粉の違いはタンパク質の含有量です。上記でもお話ししましたが、薄力粉はタンパク質の含有量が8.5％程度、強力粉が13％程度になります。そこが大きな違いなのです。小麦粉は総称です。その他にも薄力粉は強力粉よりも「しっとり」とした質感、強力粉は薄力粉よりも「サラサラ」と質感。そこにも違いがあります。
小麦粉・薄力粉・強力粉の違いはお分かりいただけましたか？
中力粉とは
中力粉とは薄力粉よりタンパク質の含有量が多く、強力粉よりもタンパク質の含有量が少ない小麦粉の種類の1つのことです。中力粉のタンパク質の含有量は7.5％程度です。うどんの麺の生地として使われることもあり「うどん粉」として販売しているメーカーもあります。
中力粉を使ったことはありますか？
薄力粉・強力粉・中力粉の代用品
薄力粉・強力粉・中力粉の代用品をご紹介します。
薄力粉の代用品
薄力粉の代用品は同じ原料の小麦である強力粉、中力粉でも代用は可能ですが、その他にも米粉・片栗粉・ホットケーキミックスで代用ができます。たとえば小麦アレルギーの方は米粉を代用したり、揚げ物の衣には片栗粉を代用したり、お菓子作りではホットケーキミックスを代用が可能です。
強力粉の代用品
強力粉の代用は同じタンパク質を含んでいる薄力粉や中力粉です。その他にも米粉や大豆パウダーで代用ができます。米粉や大豆パウダーにはタンパク質が含まれていないため、ネットなどで販売されている「小麦グルテン」という物が必要になります。
中力粉の代用品
中力粉の代用品は薄力粉と強力粉を混ぜた粉です。タンパク質の含有量が少ない薄力粉と、タンパク質の含有量が多い強力粉を混ぜ合わせることで、即席の中力粉が出来上がるのです。薄力粉と強力粉の目安は１：１です。
その他にも米粉でも代用ができます。米粉は片栗粉に似ているため少しトロミがあります。代用する際は水を少なめにするといいでしょう。
一般的に薄力粉の衣を唐揚げ、片栗粉の衣を竜田揚げといいます。
まとめ
小麦粉・薄力粉・強力粉の違いについてご紹介しました。ご理解いただけましたか？薄力粉・強力粉・中力粉の全ての総称が小麦粉なんて意外に思われた方もいるのではないでしょうか？また、薄力粉の代用を強力粉、中力粉にしたり、強力粉の代用を薄力粉、中力粉にしたりしても、出来上がりの食感が違います。
この機会に代用して何か作ってみるのもいいかもしれませんね。最後までお読みいただきありがとうございました。
