みなさんはホースシューを知っていますか？ホースシューとは馬の蹄（ひづめ）に付ける、鉄で作られた靴のことです。他にも馬蹄（ばてい）や、蹄鉄（ていてつ）とも呼ばれます。そんなホースシューは、幸せを呼ぶアイテムとして人気があります。
ホースシューをモチーフに使った、ネックレスやピアス、指輪も人気のアクセサリーです。ホースシューは、老若男女問わず使えるデザインなのもポイントですよね。でも、なぜ幸運を呼ぶと言われているのでしょうか？今日はなぜホースシューが、幸運のアイテムと呼ばれているのかをご紹介します。
目次
幸せを呼ぶホースシュー
U字になっているホースシューですが、上向きと下向きによって、意味合いが変わるのをご存じですか？上向き、下向きのどちらの向きにも素敵な意味があります。
向きによって意味が変わります
上向き
U字になっているのが上向きのホースシューです。この上向きが一般的な向きです。上向きのホースシューには、くぼんだところで幸運を受け止めるという意味があります。また、幸運がくぼみに溜まると考える風習もあります。
下向き
逆U字は幸運の逆で不運だと思われがちですが、そんなことはありません。不運を落とすと受け取っていいのです。また、厄除けの意味もあるので、身に着けるアクセサリーでは人気の向きでもあります。
幸運を呼ぶと言われる理由は？
西洋でホースシューは、昔から幸運のモチーフとされてきました。幸運を呼ぶと言われているのには、歴史や風習が関係しています。
魔除けやお守りになった歴史
中世時代には馬は、財産や家宝のように大切に育てられてきました。そして、馬は幸運や愛情、金運アップのシンボルとされました。西洋では蹄を守るために付けるので、お守りとして使われるようになりました。
魔除けとして扱われるのにはこういった話があります。悪魔が聖人に「馬蹄を直してほしい」とお願いすると、聖人は悪魔の足に馬蹄をつけてしまいます。「馬蹄を取ってほしい」と言うと、聖人は「馬蹄を玄関に付けている家には絶対に入らない」という約束をさせ、馬蹄を外します。このことから、家に魔除けとして玄関にホースシューを飾るようになりました。
また、ケルト民族の神話では馬に乗って鉄器を使い、ダーナ神族を相手に戦いを勝利しました。このことから妖精や邪気は鉄を嫌うと伝えられ、幸運を運ぶと語り継がれていきました。
ヨーロッパでは結婚式の縁起物
ホースシューは地域によって、結婚祝いとして贈られます。ホースシューを贈られた夫婦には幸せが訪れると言われています。他にも、イギリスでは、リボンをかけたホースシューを肩から下げると幸せになると言われています。
そして、ヨーロッパの一部では、結婚式の日に安全に教会まで辿りつけるように玄関のドアにホースシューを飾る習慣がありました。今現在でも、結婚式で花嫁さんがホースシューをモチーフにしたジュエリーを付けることや、式場にもホースシューを取り入れることがあります。
使われる釘は7つ！のラッキーセブン
ホースシューは内側4本、外側3本の合計7本の釘を使って留めます。7は縁起が良く、ラッキーセブンを連想させることから縁起物とされています。
お守りにも使われるホースシュー
昔はホースシューに金や銀が使われていました。もし、このホースシューが落ちてしまって、拾った人がいればその人の持ち物だとされていました。拾った人はお金持ちになれると言われ、お守りとしていました。
日本では交通安全のお守り
「馬は人を踏まない」ことから、交通安全のお守りとされています。ですが、日本でのお守りとしての歴史はまだまだ浅いです。西洋ほどの歴史が日本には無いためです。日本でも戦に馬が登場しますが、西洋のホースシューが使われるようになったのは明治より後のことです。
ですが、日本では馬のことを「神々の乗り物」だと呼び、縁起物とされてきました。神社で書く「絵馬」は神様を祭る時に馬を捧げた名残（なごり）だと言われています。そして、日本では中央競馬会（JRA）が交通安全のお守りとして販売をしています。
金運アップのお守り
これはイタリアでのお話です。ある村人が、お金持ちの馬のホースシューを修理したり、交換したりすることで収入がアップし、金運が上がると言われたお話です。この話が広まったことで金運アップのお守りとされました。
今でも、イタリアではホースシューのデザインがアクセサリーだけでなく、バッグチャームとしても人気があります。馬具から有名になったハイブランドのエルメスからも、ホースシューのバッグチャームが販売されています。
最後に
ホースシューについてはいかがでしたか？幸福のモチーフとされている理由が分かりましたね。幸福をもたらすだけでなく、魔除けと厄除けの意味もあるので、ホースシューのアイテムが増えそうです。また、U字と逆のU字で意味合いが変わるので購入する際は、ぜひこの記事を参考にしていただきたいです。
