いくつもあるブランド牛の中でもおすすめなのが、「飛騨牛」。みなさんは、飛騨牛をご存じでしょうか?また、食べたことはありますか?霜降りのお肉は優しいピンク色で、「サシ」と呼ばれる、脂の模様がキレイに入っています。焼いたお肉は、タレなどには付けず、塩を付けて、シンプルに食べるのがおすすめです。
また、苦手でなければ、ミディアムぐらいの赤身で食べるのが美味しいです。食べると脂の甘みが、口の中に広がります。今日は有名ブランド牛である、飛騨牛の特徴や、美味しい秘密をご紹介していきます。飛騨牛が美味しいお店もご紹介しておりますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
飛騨牛とは?
岐阜県にある飛騨地方で育てられている黒毛和牛のことです。
「ひだぎゅう」と「ひだうし」の違いは?
読み方が2通りあるのですが、違いがあるのはご存じですか?飛騨地方で育てられている牛を「ひだうし」と読みます。また、食肉用に加工され、肉質等級が3以上、歩留等級(ぶどまりとうきゅう)がAまたはBと認められたお肉が「ひだぎゅう」と呼ばれます。
A5ランクの「5」は肉質等級を表しています。5は最高ランクで、1は悪いとされています。歩留等級とは、A5などの1文字目のアルファベットのことです。Aが標準より良いものとされていて、Bは標準、Cは標準以下と決められています。飛騨で育ったからといって、飛騨牛になれるわけではないのです。
A5ランクのお肉はとっても美味しいですよね。
飛騨牛の歴史
昭和20年代の飛騨地方では、農耕を兼ねた牛の飼育がされていました。そして、昭和30年代には農作業が機械化して、牛は肉用へと変化していきました。昭和40年代には、その肉の質を求めて改良が行われていきます。昭和50年代には、たくさんの和牛の改良が始まりました。
この改良に使われたのが、「安福(やすふく)」という牛。昭和56年に、岐阜県が1000万で落札した牛です。現在の高山市清見町県畜産研究所で飼育が始まりました。昭和58年ごろからは、安福から生まれた子が飛騨子牛市場に出回ります。平成3年には、安福の子の落札金額が70万円を超えるようになりました。
今では全国的に有名なブランド牛になりました。
飛騨牛である条件
飛騨牛と呼ばれるには、条件があります。
- 黒毛和種で14か月以上、飼育されたもの。
- 飼育されている期間が最も長いのが、岐阜県であること。
- 飛騨牛銘柄推進(めいがらすいしん)協議会登録農家制度に認定・登録された生産者に肥育されていること。
- 日本食肉格付協会が実施する牛枝肉(えだにく)格付において、肉質等級3~5等級と格付されたもの。
以上の全てをクリアしているお肉が、飛騨牛と名乗ることができます。枝肉とは骨が付いた状態のお肉のことで、皮や骨、内臓などを取り除いたもののことです。
たくさんの条件があるのですね。
和牛のオリンピック
飛騨牛は、「第8回全国和牛能力共進会」で日本一を取りました。全国和牛能力共進会は「牛のオリンピック」とも言われています。5年に1度、全国から優秀な牛がやってきて、コンテストが行われます。
この牛のオリンピックでは、改良の成果を競う「種牛の部」と、肉質を競う「肉牛の部」を競います。飛騨牛は第8回の牛のオリンピックで種牛、肉牛ともに日本一になっただけでなく、第9回でも最優秀枝肉賞で最優秀枝肉賞を受賞しました。第8回の大会では、史上最高額の、一頭4,465万円で落札されました。
飛騨牛がおいしい理由とは?
飛騨地方は森林が広がっており、さらに盆地です。この地形の良さから、ミネラルたっぷりの湧き水がでており、この湧き水を飲んだ牛のお肉は美味しくなるのです。また、エサも飼育している牧場によって変えています。
質の良い草をたくさん与え、胃袋を大きくします。性別や月齢、体形を見てエサを変えているのです。主なエサはトウモロコシ、大麦、わらなどで8種類ほどのエサをブレンドしています。遺伝子組み換えのものは使っておらず、天然のものを使用しています。
飛騨牛が美味しいお店
飛騨牛のことが分かったら、次は食べてみましょう!どちらも人気店なので、平日でも予約をしてくださいね。
馬喰一代
岐阜県と愛知県を中心に展開されている馬喰一代。東京の銀座にも、店舗があります。コースメニューは「しゃぶしゃぶ」、「すき焼き」、「炭火焼」の3つのメニューに分かれています。コースにはない単品メニューですが、「特選ユッケ」がとてもおすすめです。お肉が甘くて美味しいですよ。ランチは1500円~食べることができます。
雪月花
こちらも岐阜県、愛知県、東京の銀座にお店があります。岐阜のながらのお店でのコースは4180円~あります。5500円~のコースにある、「焼きすき」というメニューがおすすめです。
単品でも頼むことができます。この焼きすきとは、すき焼きの味付けがしてある薄いお肉を炙って、とき卵に付けて食べます。大きなお肉なので、とても満足できるメニューですよ。ランチは2035円~食べることができます。
まとめ
飛騨牛については、いかがでしたか?この記事を読んで、飛騨牛を食べてみたい!と思った方も、多いのではないでしょうか?また、ランクの付け方も分かったと思います。
A5というランクは、なんとなく「良いランク」と思っていた方も、意味が分かってすっきりしたのではないでしょうか?ぜひ、岐阜に来た際は、本場の飛騨牛を食べてみてくださいね。