職業犬。人間のために働いてくれる犬のことです。職業犬の正式名称は使役犬(しえきけん)と言われ、英語では「working dog」と呼ばれています。皆さん職業犬についてご存知ですか?有名なのは、目の不自由な人をサポートする盲導犬が有名ですよね。
世の中には盲導犬の他にも、人のために働いている職業犬はたくさんいます。例えば身体障がい者のサポートをする介助犬。この記事では、人のために働いている職業犬について詳しくご紹介しています。
また、職業犬になるには、どのような訓練が必要か?引退したあとはどうなるか?など職業犬についての様々な雑学をご紹介していますので、よろしければ最後までご覧ください。
目次
職業犬になるには訓練士による訓練が必要
職業犬になるには訓練士による訓練が必要です。盲導犬を例にご紹介します。盲導犬になるためには「盲導犬訓練士」という資格保有者による訓練が必要です。盲導犬はまず生後2ヵ月から1歳になる約10ヵ月間をパピーウォーカーと過ごします。パピーウォーカーと過ごす際に重要なのは「人間と過ごす喜びを感じさせること」です。
その後訓練センターに行き、盲導犬訓練士による訓練を受けます。様々な訓練を受けたあと訓練士による評価を受けて、目の不自由な方との共同訓練が始まります。共同訓練が終わると晴れて盲導犬になることができます。盲導犬になったあとも、訓練士によるフォローを行います。
いつかはパピーウォーカーになってみたいです
職業犬は主に6種類
職業犬のお仕事は主に6類あります。詳しくご紹介します。
盲導犬
盲導犬とは目の見えない方や、不自由な方をサポートするお仕事です。例えば道に段差があるとします。目の見えない方や、不自由な方がそのまま歩いてしまうと危険です。そういった危険を教えたり、安全に歩くためのサポートをするのが盲導犬です。
介助犬
介助犬とは身体に障がいがある方の生活を補助する犬のことです。主な役割としては、落とした物を拾う・車いすの牽引・着替えの補助など日常の生活をサポートするのが介助犬です。
聴導犬
聴導犬とは耳の不自由な方の生活をサポートする犬のことです。例えば家の中ではドアのチャイムの音や、目覚まし時計の音、赤ちゃんの泣き声など音がした所まで誘導してくれます。屋外では、銀行などの窓口で音が鳴ったら窓口まで誘導するお仕事をするのが介助犬です。
警察犬
警察犬とは捜査や警備など警察のサポートする犬のことの総称をいいます。警察犬の仕事には4つあります。
空港の税関に常駐して麻薬を探知する「麻薬探知犬」。犯人の遺留品などの匂いで犯人の居場所を探知する「跡追及犬」。容疑者と現場の証拠が一致するか確認する「臭気選別犬」。警察官と一緒にパトロールをして、不審者などを見つけたら足に噛みついたりする「威警犬」の4つです。
災害救助犬
災害救助犬とは災害などで優れた嗅覚を活かして行方不明者を捜索する犬のことです。地震や台風、土砂崩れなど、災害で行方不明になった方を見つけるために特別な訓練を受けています。
セラピードッグ
セラピードッグとは病気や怪我、心に病を持った方、障がいを持った方を犬とのふれあいを通して不安の解消や、精神面での安定、治療への意欲をもたらす活動をする犬のことです。活動場所としては高齢者施設や病院、障がい者施設などです。
我が家にも犬がいますが、癒されて不安が解消されます。犬のチカラはすごいです!
面白い職業犬
職業犬には上記でお話しした以外にも珍しいお仕事をする職業犬がいますのでご紹介します。
コロナ探知犬
コロナ禍の現代ですが欧米ではコロナ探知犬という犬が活躍しています。コロナ探知犬は感染者が着用したマスクで訓練を受けた犬が、コロナの匂いを検出できるという研究結果が出てコロナ探知犬が誕生しました。
がん探知犬
がん探知犬とは人が吐いた息や尿の匂いから、がんを発見する犬のことです。がん探知犬がいることで、がんの早期発見に繋がります。実際に山形県金山町では健康診断で、がん探知犬を利用しています。
シロアリ探知犬
シロアリ探知犬とはシロアリを発見するために訓練をうけた犬のことです。シロアリ探知犬は家の壁を壊すことなくシロアリを発見できるメリットがあり、日本ではあまり知られていませんが海外では大活躍しています。
地雷探知犬
地雷探知犬とは地面の下に埋まっている地雷を探す犬のことです。地雷は人間が地雷の上を歩くと爆発してしまうためとても危険です。日本では縁がないですが、戦争が続いている国や内戦など争いが起こっている国、起こっていなくても終わっている国などでは、とても重要な役割をする犬です。
DVD探知犬
DVD探知犬とは海賊盤DVDなどの密輸や販売を防ぐために訓練された犬のことです。スーツケースや段ボールの中を嗅ぎわけて探し当てることができます。欧米や東南アジアの空港などで活躍しています。
たくさんの職業犬がいて面白いですよね。
引退後はボランティアを募集
引退した職業犬はボランティアを募集して第二の人生を送ります。但しボランティアになるにも色々な条件があります。一番の条件は「最後まで責任を持ってお世話をする」これが第一条件になります。その他にも盲導犬であれば「パピーウォーカーの元に戻る」などの選択もあります。
まとめ
世の中のはたくさんの職業犬が活躍しています。全ての犬が職業犬になれるわけではありません。選ばれた犬がなれるのです。職業犬は色々な訓練を受けて仕事をしています。
「人のために働く」ことは、とてもすごいことですよね。私はそんな犬たちを尊敬します。もし街中で盲導犬や介助犬が困っていたら助けてあげられるような、優しい社会になってほしいなと思います。