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うなぎの旬の時期は夏ではない!?土用の丑の日に食べる理由も解説

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土用の丑の日にはうなぎを食べるのが習慣の方も多いでしょう。確かに夏場に食べて栄養を蓄えたいという方が多いと思います。しかし、そもそもなぜうなぎを土用の丑に食べるのでしょうか?旬だからでしょうか?

多くの方は、うなぎの旬だから食べるものだと思っています。しかし、実際は旬だから土用の丑に食べるのではありません。実はある人物の計らいによって、うなぎを土用の丑の日に食べるようになりました。今回はそんなうなぎの旬と土用の丑の日についてご紹介します。

うなぎの旬を知る際に重要なのが、うなぎには天然と養殖があるという事実です。天然うなぎと養殖うなぎは育ち方が違うこともあり、旬も異なります。そのことを理解したうえで、今回の記事を読み進めてみてください。

うなぎには天然と養殖がある。うなぎの旬は?

うなぎには天然と養殖があります。そして、天然か養殖かによってうなぎの旬の時期は変わってくるのです。現在私たちが食べているうなぎの大半は養殖うなぎですが、天然うなぎは、日本の流通量全体の0.3%未満とかなり少なく、値段も高いです。

天然うなぎ

天然うなぎの場合、冬が旬です。天然うなぎは冬眠のために体にたくさんの栄養を蓄えます。そのため、旨味がたっぷりで脂っぽいくどさもほとんどありません。5月ごろから天然うなぎを捕ることができるのですが、この時期は冬眠明けなので脂がのっていなく、質も劣ります。

養殖うなぎ

一方、養殖うなぎは特に旬はありません。むしろ1年中、旬と言ってもいいかもしれません。以前であれば土用の丑に合わせて育てているので、夏ごろが旬でした。現在は1年中温度管理して安定した環境で育てられています。

土用の丑について

土用の丑とは

土用とは、季節の移り変わり目の約18日間のことを言います。実は夏以外にも1年に4回土用があります。土用は、立春・立夏・立秋・立冬の直前です。

丑とは、干支の十二支からきています。十二支というと「今年は丑年」のように、年ごとのイメージがありますが、日ごともあり、12日ごとで繰り返されます。

先ほど、土用は約18日間あるとお伝えしました。ということは、土用の丑の日は1~2回になるということがわかります。日本において丑の日は特別な日とされてきました。そんなことから、土用の丑もとても重要な日とされていたのです。

なぜ土用の丑の日にうなぎを食べるの?

では、なぜ土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのでしょうか?実は土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは、江戸時代からでした。

夏はうなぎの旬ではなかったため、なかなか売り上げが立たず、うなぎ屋は困っていました。このような売り上げ不振の中、蘭学者の平賀源内が土用の丑の日に「う」のつく食べ物、つまりうなぎを食べることを考案しました。

この考案が上手くいき、スタミナアップのために土用の丑の日にうなぎを食べるようになりました。平賀源内の計らいにより、現在までうなぎを食べる風習は続いたのです。

うな丼とうな重の違いは?

他にもうなぎにまつわる素朴な疑問としてよくあるのが、うな丼とうな重の違いです。うな丼とうな重は容器が違うだけだと思っていませんか?実はそうではありません。うな丼とうな重ではうなぎの量が違います。そのため、値段もうな丼よりうな重の方が高くなります。

また、うな丼とうな重でうなぎの質が違うのではないか、という推測もできますが、そんなことはありません。あくまでもうなぎの量が違うということです。

江戸時代にうなぎの蒲焼が食べられるようになり、その後うな丼も誕生しました。当時からうな丼はどんぶりにて提供されていました。そして明治時代に出前のために重箱を使うようになり、うな重が誕生したのです。

重箱はとても高級感があるため、お店でも提供しようとしましたが、うな丼と同じうなぎの量の場合、見た目がスカスカになってしまうのが問題でした。その結果、うなぎの量を増やし、値段も上げてうな重として販売されることになったわけです。

おわりに

今回はうなぎの旬についてお伝えしました。土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのは、売り上げが立たないうなぎ店のために平賀源内が考案したのです。この事実は知らない方も多かったのではないでしょうか?

多くの方は、土用の丑の日がうなぎの旬だから食べるものだと考えていますが、実は全くの逆だったなんて面白いですね。とは言え、現在は大半が養殖うなぎなので、特にうなぎの旬については考える必要はなくなりました。

もし天然うなぎを食べてみたいと思ったのであれば、ぜひとも冬の時期を狙って食べてみてはどうでしょうか?養殖うなぎでは味わう事のできないおいしさを味わうことができるはずです。

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ダイ
30代の男性。趣味は音楽鑑賞、読書、ファッションなど。ライティングだけでなく、コンテンツ企画からライターへのディレクションまで行う。自身のWebライティングの経験をもとに、たくさんの方に喜んでもらえるコンテンツ作りを目指します。