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ジェネリック家電とはどんな家電?―家電販売業界の歴史からみるジェネリック家電の成り立ち

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「ジェネリック」と聞くと多くの人は「ジェネリック医薬品」を思い浮かべると思います。ジェネリック医薬品は「特許権の切れた薬と成分は同じ薬で、特許が切れているので、開発に必要な費用がいらない分、安くかつ飲みやすさなど改良して提供される後発医薬品」のことですよね。

「Generic」を辞書で調べると「一般的な」や「ノーブランドの」という意味が出てくると思います。つまりジェネリック家電とは「ブランド名がなく(例えば「扇風機」といった)一般名詞で販売されるような家電」のことです。

今回は「ジェネリック家電」の成り立ちから、メリットデメリット。さらには主なジェネリック家電メーカーをご紹介します。

ジェネリック家電の成り立ち

ジェネリック家電の成り立ちを語る前に、家電販売店の歴史、そして「B級家電」についてお話しておきたいと思います。

B級家電って?

昔の町の電気屋さん

昭和時代に生きた方ならご存知ではないでしょうか?町には必ず大手メーカーの名前の看板を掲げたの電気屋さんがあったことを・・・。たとえば、今はなくなってしまったブランド・ナショナルのお店や、東芝のお店など、多くは個人経営のお店(で)でした。これらの電気屋さんは例えば「東芝」の看板を掲げたお店でも、東芝の製品だけを取り扱っているわけではありません。いういわゆる2流、3流メーカーも売っていました。もちろん故障したときなども無料で見に来てくれる、本当にご近所の電気屋さんがありました。

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近所の電気屋というより「お抱え電気屋さん」のような存在でした。

家電量販店の登場

そんな昭和の電気屋さんはいつしか影を潜めていきます。それは現在主流となった家電量販店の登場です。家電量販店は、これまでの「お抱え電気屋さん」のように大手家電メーカー1社を扱うのではなく、堂々と大手8社を並べて販売するという画期的なお店でした。家電量販店ではほとんど圧倒的な人気のある大手8社の家電メーカーの製品しか取り扱わないというのが暗黙の了解のようにもなっています。こういった家電量販店では扱われなくなった(2流3流のメーカーの)製品をB級家電といいます。

B級家電とは

家電量販店で扱わられなくなったメーカーの家電、つまり大手家電メーカー8社以外の家電をB級家電と言います。家電量販店では扱ってもらえないので、ホームセンターやディスウントショップ、さらには海外へ輸出するなどして販売先を確保しきました。B級と言っても侮ってはいけません。中には大手8社以外にも優れた製品を作るメーカーもあります。

大手メーカーはいろんな分野の製品を幅広く開発し、作りますが、B級家電メーカーの中には1つの分野に特化した企業もあます。こういったメーカーはその分野のプロなので、改良も素早いですし、消費者の意見も通りやすいのです。消費者の痒い所に手が届くメーカーです。

「ジェネリック家電」という言葉の誕生

2008年にアメリカの発端で発生したリーマンショックの波で日本の家電業界もあおられます。そして、大手家電メーカーの中でも事業縮小が始まります。事業縮小が、大手メーカーの下請けを行っていた会社に直に影響を受けたのです。

それまで、大手メーカーの下請けで成り立っていた会社が自分たちの会社の名前で自社製品を売ることになったのです。この(元下請け)メーカーを応援する記事が集英社の雑誌「週刊プレイボーイ」の特集記事として載せられます。そしてこの特集記事の中でこれらのメーカーの製品をB級家電と言わずに「ジェネリック家電」と呼んだのが始まりです。

ジェネリック家電とは

「ジェネリック家電」という言葉の成り立ちをご紹介しましたが、現在では一般的に「B級家電」と「ジェネリック家電」はほぼ同じ意味となっています。現在は大手8社の家電以外をすべてジェネリック家電と呼んでいます

ここからはこういった一般的なジェネリック家電を購入するメリット、またはデメリットとなること、さらにジェネリック家電の主なメーカーをついてご紹介します。

ジェネリック家電のメリット

やはり1番の魅力としては値段が安いところだと思います。そして機能がシンプルで使いやすい、操作しやすいことです。シンプルだから、安さにもつながっています。あなたは多機能で値段が高い製品と、機能はシンプルだけど安い製品、どちらが欲しいですか?

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必要最低限の機能で十分なモノはジェネリック家電を購入した方がお得でしょうね。

ジェネリック家電のデメリット

ジェネリック家電は値段が安いので大手家電量販店とかで行っている「長期○年保証」の対象外のことがよくあります。もちろんメーカー保証はありますが、保証期間は短いというのが難点かもしれません。

あと、これはメリットの逆になるのですが、シンプル過ぎてほしい機能がないということもあります。「安い!」だけで飛びついて買うと、失敗することもあります。まれかもしれませんが・・・。。

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私が昔購入した録画機能付きテレビは、録画している時は録画中の番組しか見られないなんていう、残念なテレビでした。

製品を購入する前に口コミなどをチェックすることをお勧めします.

主なジェネリック家電メーカー

ここからはジェネリック家電メーカーをご紹介します。

アイリスオーヤマ

この会社は家電製品のみならず、ペット用品ガーデニング用品など、幅広い製品を世に出しています。ホームセンターにあるものなら大体売っていそうな感じです。年間売り上げが8000億円もある大手のジェネリック家電メーカーです。

アイリスオーヤマは大手家電メーカーを辞めた社員を採用して、製品開発も行っています。

山善

山善もアイリスオーヤマと同様でホームセンターで売っているような分野のものをすべて幅広く販売していますが、家電では扇風機、オーブンレンジなどの調理家電、ワゴンクーラーなどを主に販売しています。

オーム電機

オーム電機はLED電灯などの照明をはじめ、DVDプレーヤー等から始まり、スマホ充電器など周辺機器などにも力を入れています。

ツインバード工業

冷蔵庫、洗濯機から始まり様々な家電を製造しています。

船井電機

テレビや録画機器に特化したジェネリック家電メーカーです。

最後に・・・

みなさん、ジェネリック家電について興味を持っていただけたでしょうか?もしあなたが「ジェネリック家電って具体的にどんなものがあるのだろう・・・?」とお感じになるのであれば、性能とコストパフォーマンスのバランスで決められる「ジェネリック家電大賞」があります。えっ、この値段でこんな商品が・・・などが見つかると思います。ぜひ、一度探してみるといいと思います。

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