ワンセグとフルセグを知っていますか？どちらも携帯電話でのテレビ視聴が可能な便利な通信方法です。ガラケーが主流の時代から、携帯でテレビを見ることができる機種は多くあり、スマホやタブレットにもテレビの視聴が可能な機種は存在します。
では、ワンセグとフルセグの違いを知っていますか？「ワンセグは昔からあるよね…」「フルセグってワンセグよりも映像がきれいだよね？」なんとなくは知っていても詳しいことはわからない…という人は多いのではないでしょうか。
今回はそんな、知っているようで知らない「ワンセグ」と「フルセグ」の違いについて説明します！
目次
ワンセグ、フルセグとは？
ワンセグとフルセグの「セグ」ってなに？
ワンセグ、フルセグの「セグ」とはセグメントの略称です。セグメントとは、あるものを分割した中の一つを意味する言葉です。では、テレビ放送におけるセグメントとは、どんなものでしょうか？
ワンセグの特徴
日本のテレビ放送は5.57MHzの電波帯域幅を使用しており、これを13セグメントに分けて、ハイビジョン対応テレビに12セグメントを使用して放送しています。ワンセグは13セグメントのうち、残りの1セグメントを使用して放送する方法です。
低解像度のテレビ放送を広い地域で受信することができます。画質はよくありませんが少ないデータ量で受信が可能なので、移動中など電波が安定しないことが多いカーナビやスマホなどでのテレビ視聴に向いている方法です。
フルセグの特徴
フルセグは「地上デジタル放送」の一種で、高解像度向けの放送方法です。ワンセグに使用する1セグメント以外の12セグメントをすべて使用するため、「フルセグ」または「12セグ」と言われています。
ハイビジョン対応のテレビと同等のデータを送信するため高解像度ですが、強い電波が必要な受信方法です。
１セグメントと12セグメント…数でみるとすごく違うものに思えますね…。ワンセグとフルセグには一体どんな違いがあるのでしょうか？
ワンセグとフルセグの違い
ワンセグとフルセグの大きな違いは、画質とデータ量です。ワンセグはデータ量が少なく画質が荒いですが、反対にフルセグはデータ量が多く高画質な映像であることが特徴です。では、それぞれのメリットとデメリットは一体何なのでしょうか？
それぞれのメリット、デメリット
ワンセグのメリット
ワンセグにはデメリットが多いようにも思えますが、メリットもいくつかあります。まず、画質が良くない分受信するデータ量が少ないので、消費電力も少ないことです。また、ワンセグの電波は車などでの移動中も途切れにくいというメリットもあります。
電波をさえぎる障害物を避けることができる機能が付いているため、フルセグと比較して安定した受信を保つことができるのです。
ワンセグのデメリット
ワンセグが開発された昔は送れるデータが少なかったこともあり、画素数は320×240ドットとかなり少ないです。ガラケーのディスプレイでの視聴には充分な画質ですが、スマホでは映像が荒くなってしまいます。
映像がカクカクしていてなめらかではないので、ワンセグは全体的に見づらいことがデメリットと言えます。
荒い画質にはなってしまうようですが、データ量が少なく消費電力が少ないのはありがたいことですよね…。
フルセグのメリット
フルセグのメリットはやはり、綺麗な画質でテレビを視聴できる点です。フルセグは、ハイビジョンテレビでも綺麗な映像を映すことができます。そのため、スマホでも充分に美しい映像でテレビ視聴が可能です。
画素数は1920×1080ドットとワンセグよりも多く、なめらかな映像を楽しむことができます。そのほかにも、フルセグには地上デジタル放送の機能をすべて利用できるというメリットもあります。データ放送や、番組表を自由に見ることが可能です。
フルセグのデメリット
フルセグの一番のデメリットはデータの受信が安定していないことです。綺麗でなめらかな映像を安定して受信するには、家のテレビのアンテナのように固定されている必要があります。
しかし、フルセグはテレビで受信するための映像をスマホやタブレットで受信できるようにした機能です。移動中に視聴することが多いので、安定した電波を受信できないうえに、そもそもフルセグは障害物をよける機能が弱いという弱点も持っています。
綺麗な画質でテレビを見られるのはメリットですね！ただ、スマホやタブレットでテレビの電波を受信して綺麗な映像を視聴する…ということは、思いのほか難しいことなのかもしれません…。
さいごに
以上、ワンセグとフルセグの違いについて紹介しました。ワンセグは、映像の質が良くはありませんが安定した受信ができます。小さなデータ量で受信ができるため、消費電力が少ないこともメリットです。
フルセグはテレビ用の綺麗な映像を視聴可能ですが、移動中に電波が安定しにくいというスマホやタブレットの使用では致命的なデメリットがあります。外でテレビを見たいときには、状況に合わせて切り替えて使うというのも一つの手かもしれません。
