みなさんは月を見ることはありますか?いつもより大きく見えるという「スーパームーン」や「月食」が見られる日は、月を見る方は多いでしょう。今日は月にいるうさぎの模様(もよう)についてのお話です。よく「月でうさぎが餅をついている」と言いますが、海外ではうさぎではありません。
国によって見えているものが違うと言います。海外ではどのように見えているのでしょう?世界各国での月の模様が、何に見えるのかご紹介しています。ぜひ、最後まで読んでみてくださいね。
目次
月のうさぎの正体とは?

月を肉眼で見た時にもわかると思うのですが、白い部分と黒い部分があります。白い部分はクレーターが多くて高地になっています。一方で、黒い部分は「月の海」と呼ばれる低地です。過去に隕石が月にぶつかって、マグマが噴出しクレーターを埋めてしまったといいます。
月にいるうさぎは、この黒い部分がそう見えるのです。この月の海は地球側に集まっていて、裏側にはほとんどありません。一説によると、溶けて固まった溶岩が重いため、月の重心が地球側にかたよっているといいます。
月の海という表現が素敵です!
月うさぎ伝説

月うさぎの伝説はいろんなお話がありますが、ここでは有名なお話を紹介します。
昔あるところに、うさぎ、きつね、さるがいました。ある日、疲れ果て食べ物を探しているおじいさんに出会います。3匹はおじいさんのために、食べ物を集めます。さるは木の実を、きつねは魚を取ってきました。うさぎはどれだけがんばっても、何も集めることができません。
うさぎは悩んで「私を食べてください!」と火の中に飛び込みます。うさぎは自分の身をおじいさんに捧げたのです。実はこのおじいさん、帝釈天(たいしゃくてん)という神様でした。帝釈天はうさぎを思い、月の中によみがえらせて、みんなの手本としました。
これは仏教説話から来ているお話です。月にいるうさぎに、こういった話があるのはご存じでしたか?月にうさぎがいることと一緒に覚えておきたいお話ですね。
私がうさぎだったら、知らないおじいさんのために火に飛び込むなんてできません!
なぜ月でうさぎが餅つきをしているの?

うさぎがおじいさんのために餅をついている、うさぎが食べ物に困らないように餅をついているというお話もあります。中秋の名月というキレイな満月が見えるころは、たくさんのお米が取れたことをお祝いする意味が込められています。
うさぎがお餅をついているのは、たくさんお米が収穫できたからなのですね。
中国では?

うさぎが餅ではなく、薬草をひいています。また、他にも大きなヒキガエル、カニに見えると言います。
ヒキガエルに見えるというのは初めて聞きました!
韓国では?
日本と同じでうさぎが餅をついているように見えます。
インドでは?

ワニに見えています。
インドネシアでは?

編み物をしている女性に見えています。
モンゴルでは?

犬に見えています。遊牧民であるためか、家畜を追う犬に見えているのです。
ベトナムでは?
月の左側に大きな木、その下で休む男性が見えています。
アメリカでは?

アメリカでは移住民も多いためか、いろんなものに見えています。横向きの女性や、ワニ、トカゲなどに見えています。
カナダでは?

バケツを運ぼうとしている女の子に見えています。日本でいう、うさぎが餅をついている臼の部分がバケツに見えているようです。
アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドルなどの中南米では?

ロバが見えています。中南米ではロバが生活に必要な動物でした。
イギリス、ドイツ、ノルウェーなどのヨーロッパでは?
大きなハサミを持ったカニに見えています。中国でもカニに見えている地域がありますが、ヨーロッパの広い地域でもカニに見えているのです。
ポーランド・ハンガリー・ルーマニアなどの東ヨーロッパでは?

髪の長い女性や、横を向いた女性がいるといいます。
デンマーク・フィンランド・スウェーデンなどの北欧では?

横向きに腰かけたおばあさんが、本を読んでいる姿に見えています。
アフガニスタン・イランなどの中東、エジプト・イラクなどのアラビア地域では?

ライオンが吠えている姿やライオンのしっぽに見えています。
まとめ
日本ではうさぎが餅をつく姿が見えるといいますが、みなさんは何に見えていますか?大人になるとうさぎを見ようと一生懸命になりますが、小さな子供のように「何に見えるか?」という感性を大事にしたいですね。また、月と地球の距離は約384,400kmといいます。こんなに離れた距離にあるものが見えているなんて宇宙ってすごいですね。みなさんも今日の夜は月を見てみませんか?