2024年フランスパリにて夏季オリンピックが開催します。国を代表する選手たちが開催期間中、さまざまな競技にて熱戦が繰り広げられます。
パリは時差の関係上、熱戦が繰り広げられるのは日本では深夜の時間帯です。
ところで、オリンピックに参加が可能な年齢は何歳からなのかご存じでしょうか?答えはオリンピックの出場に年齢制限がありません。
年齢制限があるのは、各競技が独自に定めたものをオリンピック委員会が従っているだけです。
選手の年齢も下は10代。上は50代、場合によっては70代の選手も参加しています。参加に年齢制限がなく、競技ごとに年齢を定められているのがオリンピックの特徴。
この記事では、競技ごとに定められている年齢制限について解説します。
目次
オリンピック自体に年齢制限はない

オリンピック憲章では次のように定められております。
- オリンピック競技大会では競技者の年齢制限はない。
- ただし、IF(国際競技連盟)が競技規則でそれを定め、IOC理事会により承認されている場合は、その限りではない
- オリンピックの参加に年齢制限はなく、各競技のIF(国際競技連盟)が定める年齢に関する規則に準じているだけです。次に各競技が定める年齢について解説します。
競技ごとに定められている年齢制限

陸上・マラソン
陸上・マラソンは種目ごとに出場可能な年齢が次のように定められています。
種目 | 参加資格 |
投擲競技、十種競技、七種競技、10000m、 マラソン、競歩を除く種目 | 16~17歳 |
マラソン、50km競歩を除く種目 | 18~19歳 |
全ての種目に参加可能 | 20歳以上 |
2020年東京オリンピックでは、コロナの影響で1年後の開催だったので、特例が認められました。
体操・トランポリン
体操・新体操やトランポリン選手の参加資格は、男子が18歳以上、女子が16歳以上となっております。
体操競技に年齢の上限はありませんが、ピークは約20代前半。多くの選手が大体それぐらいの年齢で引退し、指導者や別の道に進んでおります。
水泳・飛び込み
水泳選手の年齢制限は、大会開催年の12月31日時点で15歳以上です。2024年開催のパリオリンピックの場合、2024年12月31日時点で15歳以上なら参加資格を得られます。
水泳選手の場合、年齢制限が大会開催年の12月31日時点で15歳以上なので、比較的若い選手が出場します。
サッカー
サッカーの参加資格は、開催年の1月1日時点で23歳以下、オーバーエイジ枠は最大3名までです。かつてはプロ契約をしていない選手のみと決められていましたが、現在は年齢制限のみとなりました。
現在のサッカー選手は23歳以下で、海外の名門クラブとプロ契約を結んでいるのが当たり前。ブラジル代表やヨーロッパ各国代表の選手は、全員名門クラブのレギュラークラスです。
オリンピック選手が、次回のワールドカップに代表として出場しているのが当たり前の時代です。
オリンピックは事実上、次回ワールドカップの前哨戦の位置づけとなっております。
最年少・最高齢記録

オリンピックには競技ごとに年齢制限が定められていますが、次に公式記録上の最年少記録と最年長記録を紹介します。
公式記録での最年少記録
ディミトリオス・ロウンドラス選手の10歳と218日です。ロウンドラス選手はギリシャ代表の体操選手として1896年アテネオリンピックに出場。結果、ギリシャ体操チームは銅メダルを獲得します。
公式記録では、ロウンドラス選手が最年少でメダルを獲得した選手です。
公式記録での最年長記録
最年長記録は、2012年(平成24年)のロンドン大会において、馬術競技に参加した法華津寛(ほけつ ひろし)選手の当時71歳。
法華津寛(ほけつ ひろし)選手は現在82歳。1964年開催の東京オリンピックにも馬術競技で出場した選手です。
2024年パリオリンピックでは、馬術豪州代表メアリー・ハナ選手66歳が出場を表明。
健康上、問題がなければ2024年パリオリンピック参加選手のなかで最高齢の選手となります。
法華津寛(ほけつ ひろし)選手は、生涯現役を表明しているので、現役馬術の最高齢選手です。
非公式では
1900年開催のパリオリンピックにて、オランダチームのボート選手が、重量オーバーで出場資格がはく奪されることが判明。オランダチームは選手を1人降ろし、ギャラリーの少年を代わりに出場させます。
結果、オランダボートチームは金メダルを獲得。この少年はその場からいなくなり現在も身元不明ですが、現在もメダル授与の権利が残っております。
非公式の記録なので信憑性が疑われますが、当時のオランダチームとの集合写真が残っており、もし身元が判明したら史上最年少のオリンピック出場者と、金メダル獲得者となります。
さいごに
オリンピック自体に参加年齢はありません。年齢制限は各競技のIF(国際競技連盟)が定められております。
15歳から出場できる競技もあれば、参加資格が23歳までの競技も。逆に上限の年齢制限がない競技では70代の選手も活躍しているなど、年齢が幅広いのがオリンピックの特徴です。
オリンピックは、幅広い年齢が参加するから平和の祭典と言えるのではないでしょうか?