読売ジャイアンツ所属の田中瑛斗投手は、2024年12月に開催された「現役ドラフト会議」で移籍してきた新戦力です。投手陣の層を厚くすることを目的に獲得されましたが、当初は大きな注目を集める存在ではありませんでした。
しかし、阿部慎之助監督や杉内俊哉投手チーフコーチは、そんな田中瑛斗投手の「メンタルの強さ」に着目し、大絶賛。今ではチーム内に留まらず、ファンや他球団関係者からも「鬼メンタル」と称賛されています。そのメンタル面の裏側について紹介していきます。
また、実は心優しい一面を持っており、社会貢献活動にも力を入れていることをご存知でしょうか?今回は、そんな田中瑛斗投手の素顔に迫り、彼の魅力を深掘りしてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
田中瑛斗が”鬼メンタル”と言われている理由
元・北海道日本ハムファイターズに在籍していた田中瑛斗投手は、2017年のドラフトで3位指名を受けて入団。そこから2024年までの7年間で、1軍登板はわずか10試合。なかなか結果を出せず、苦しい時期が続きました。
しかし2024年12月、現役ドラフトで読売ジャイアンツに移籍して以降、彼のピッチングは一変。現在はリリーフ陣の一角として存在感を放っています。その活躍ぶりにファンやメディアから「鬼メンタル」や「メンタルお化け」と呼ばれていることも。
なぜそんなあだ名で呼ばれることになったのか、その理由を3つのエピソードに分けて紹介します。
ノーアウト満塁でも動じない制球力と冷静さ
2025年5月22日、阪神戦の8回。無死満塁というピンチの場面でマウンドを任された田中瑛斗投手。対するは強打者・森下翔太選手でした。田中瑛斗投手はインコースにシュートを連投し、見事ダブルプレーで打ち取りました。
続く大山悠輔選手にもインコースで攻めた後、逃げていくスライダーで空振り三振。田中瑛斗投手は大ピンチの火消しに成功しました。それに対し、当日の解説を務めていた狩野恵輔さんは次のように評価しました。
「ここまでシュートで投げ切れるんですね。ピッチャーと信頼関係もそうですけど、ちょっとでも甘くなったらダメなので、ほぼ同じコースでしっかり投げ切れるというのは、すごいですね」
このことから、精神的に揺さぶられやすい場面でも、精度の高いピッチングを貫ける「鬼メンタル」であることが分かりますね。
少しでも気持ちが負けていたらコースが乱れ、打ち込まれていたでしょう!
大ピンチで投げさせてもらえて嬉しくない投手はいない!
「大ピンチで登板することについて、どう思いますか?」という質問に対し、田中瑛斗投手は次のように語っています。
「ピンチや接戦の時の方がアドレナリンがドバドバ出て力がいつも以上に出るんですよ。それ以外だと逆に気持ちの持っていき方が難しいなっていうのが最近の悩みなくらいで…こんな大ピンチで投げさせてもらって、うれしくない中継ぎ投手はいないと思いますよ」
引用:goo ニュース
大半の投手が重圧を感じる場面を、むしろ「嬉しい」と捉える田中投手の姿勢。これはまさに、強靭なメンタルの証と言えるでしょう。
敵地での盛り上がりに”黙らせてやろうと思った!”
阪神タイガースの本拠地・甲子園、球場全体を包み込むような応援は相手チームの選手にとって強烈なプレッシャーになります。そんな中、巨人がピンチで田中投手をマウンドに送った試合がありました。見事な火消しを見せた後、田中瑛斗投手はインタビューで次のように話しています。
「(甲子園の阪神への声援が)むちゃくちゃうるさいなと思って、黙らせてやろうと思って投げました」
引用:スポニチ
声援の圧に屈することなく、むしろ燃える材料に変えてしまう、その姿勢に多くのファンが惹きつけられました。また、田中瑛斗投手が「鬼メンタル」と呼ばれる理由は、単に気持ちが強いからではありません。メンタルの強さを支えているのは日々の地道な練習と準備。彼の「強さ」には、見えない努力が詰まっています。
試合に向けての準備が、田中瑛斗投手の確信や自信に繋がっているのでしょう!
田中瑛斗の性格は実は優しい!
リリーフとして「鬼メンタル」と称される一方で、田中瑛斗投手には「優しい一面」があることをご存じでしょうか?田中瑛斗投手は幼少期、小児喘息で入退院を繰り返していました。その時にお世話になっていた「中津市立中津市民病院」。
お世話になった感謝の気持から、プロ入り後のオフシーズンには毎年のように同病院を訪問。入院中の子どもたちを励まし続けています。訪問時には子どもたち一人ひとりと丁寧に言葉を交わす姿も。時にはキャッチボールをしたり、写真を撮ったりと、親しみやすい笑顔を見せています。
この交流をきっかけに、田中瑛斗投手に憧れて「将来はプロ野球選手になりたい」と語る子どももいました。
田中瑛斗投手のInstagramには慰問訪問の動画が上がっています。彼の優しさが伝わってくる動画となっていますので、良かったら見てみてください!
コミュニケーション能力も非常に高い!
田中瑛斗投手は、北海道日本ハム在籍時からチームメイトとの関係性が深いことが知られています。オフにはご飯や釣りに出かけるなど、プライベートでも交流が盛んでした。中でも、同期入団の清宮幸太郎選手とは特に親しく、田中投手が巨人に移籍する際には、清宮選手からエールが送られたとのこと。
清宮:「マジ、頑張ろうぜ」
田中:「お前、俺から打ってねえから」
このような軽妙なやり取りからも、彼の人間関係力の高さが伺えます。その能力の高さ、は巨人に移籍してからも活かされています。2025年の2月から巨人の一員として合流。開幕する3月末には、巨人の仲が良すぎる投手陣の輪にしっかり打ち解けている田中瑛斗投手の姿がありました。
おわりに
今回は巨人 田中瑛斗投手の性格や人柄について紹介しました。ピンチの場面でも無失点で守り切る姿に「鬼メンタル」や「メンタルおばけ」と呼ばれています。その胸中を語ったインタビューではかなり強気な発言が飛び出しました。しかし、その発言は練習や準備に裏打ちされた自信の表れだということがよく分かりましたね。
また、幼少期は小児喘息で入退院を繰り返していた田中瑛斗投手。大人になりプロの世界で活躍する中で、子どもたちを元気づける活動にも積極的に取り組んでいることがわかりました。そんな優しい一面を持ちながらも、ピンチに強い「鬼メンタル」を持つ田中瑛斗投手。今や中継ぎの一角として大きな期待を寄せられています。
今後の更なる活躍が楽しみですね。また、お時間ありましたら、他にも面白い記事がたくさんありますので見てみてくださいね。