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不思議な自然現象を紹介!日本各地で確認された自然の神秘

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みなさんは自然現象と聞いて、どのような現象を思い浮かべますか?身近なモノで例えると、電気が付く、電子レンジで食品を調理する、冷凍庫で水を凍らせるなど、当たり前すぎて特別感動するモノではないと思います。

雄大で美しい自然現象といえば、カナダのオーロラやボリビアのウユニ塩湖など、スケールの大きい海外に目が行きがちです。しかし、日本も神秘的な自然現象が数多く存在し、その希少性が海外にも知られるようになりました。

そこで、今回は「不思議な自然現象を紹介!日本各地で確認された自然の神秘」について、原理や観測できる場所の解説を交えつつお話をしたいと思います。

光に関連する自然現象

オーロラ(北海道陸別町)

オーロラとは、太陽から飛来する電気を帯びた粒子(プラズマ)が天体の極域近辺(北極や南極など)の大気に触れると発生する発光現象です。電気を持った粒と大気の粒がぶつかることで白や赤、緑の光が出るため、原理は蛍光灯やネオンサインと同じとされています。

北海道陸別町にある銀河の森天文台(りくべつ宇宙地球科学館)では、毎年11月~3月の間にオーロラが観測されており、2023年には4回も肉眼でオーロラを見ることができ、実に20年ぶりとのことでした。

ブロッケン現象(福島県只見町)

ブロッケン現象とは、背後から差し込む日光が影の周囲にある霧や雲の粒子によって光が散乱され影の周りに虹のような光輪が現れる現象です。

ブロッケン現象という名は、ドイツ・ハルツ山地の最高峰ブロッケン山でたびたび見かける現象から由来しており、グローリー(光輪)やブロッケンの妖怪などと呼ばれていました。

日本でも古くから御来迎(ごらいごう)と呼ばれています。ブロッケン現象で現れる影を阿弥陀如来の降臨と捉えていました。

ミノワ

夏の只見川は水温が低く川霧が発生しやすいため、ブロッケン現象が見やすいようです。

氷に関連する自然現象

御神渡り(長野県諏訪市)

御神渡りとは、長野県諏訪市にある諏訪湖で見られる独特な自然現象であり、諏訪湖全体が全面結氷することで、その一部がせり上がり筋になる現象です。古来より諏訪に住む人々はこの現象を「神様がお渡りになった跡」と言い伝えてきました。

御神渡りが発生する理由は、-10℃以下の寒気が数日間続くことで氷の厚さが10cm以上になり、昼夜の気温差で氷の膨張と収縮を繰り返すことで、轟音とともに30㎝~60㎝の氷の山脈ができるとされています。

フロストフラワー(北海道釧路市)

フロストフラワーとは、凍り付いた湖の一面に雪の結晶が花畑のように広がっている現象です。別名「霜の花」や「冬の華」とも呼ばれており、いくつかの厳しい条件を満たして、ようやく見ることができる奇跡の現象とされています。

その条件は
① 湖の表面が凍っていて雪が積もっていないこと。
② 表面の結氷が薄氷であること。
③ マイナス15度以下であること。
④ 無風であること。

この条件を高確率で満たしている地域が北海道釧路市にある阿寒湖です。

ミノワ

どちらも特殊な条件下でないと見られないレアな自然現象です。

太陽・月に関連する自然現象

ダイヤモンド富士(山梨県山中湖村)

ダイヤモンド富士とは、富士山頂に太陽が重なる瞬間、ダイヤモンドのような輝きを見せる現象です。富士山頂に太陽が重なるタイミングは日の出と日没時になり、秋から冬の4カ月半の期間で観測することができます。

観測期間中は、ほぼ毎日ダイヤモンド富士を確認することができますが、10月~11月は天気が不安定なため、天気が比較的に安定した1月~2月がおすすめです。また、ダイヤモンド富士を撮影するスポットとして有名な山中湖は、標高1,000m以上の高原地帯のため、防寒対策が必要になります。

パール富士(山梨県身延町)

パール富士とは、満月が富士山頂に重なる神秘的な現象です。ダイヤモンド富士と対をなす現象として扱われていますが、月の満ち欠け(月相)を考慮するとダイヤモンド富士よりも珍しい現象とも言えます。

観測時期は3月~9月になりますが、この時期は天気が不安定な季節のため、撮影する難易度は高めです。撮影スポットは早朝なら「山中湖」夕暮れ後は「本栖湖」が人気の撮影スポットになります。

ミノワ

富士山と天体が重なる瞬間は不思議な魅力がありますね。

雲に関連する自然現象

雲海

雲海とは、雲を上から見下ろしたときに雲が眼下一面を海のように広がっている現象です。山で見られる雲海の原理は、山間部にある水分を含んだ空気が放射冷却(あらゆる物質の熱が外へ放出する)によって空気が冷えることで、微細な水滴が生まれ低い雲が発生します。

上空には乾燥した暖かい空気の層があり、雲は上空に上がらず横へ広がっていくため、風の弱い日に雲海という現象が起こるのです。そのため、雲海シーズンと呼ばれる時期は春と秋の早朝とされ、北海道の「雲海テラス」や長野県の「高ボッチ高原」などが有名とされています。

彩雲

彩雲とは、太陽の近くにかかった雲に赤、黄、緑などの色に分かれて虹色の模様が見える現象です。時期や場所を問わずどこでも見られる現象であり、古来より縁起の良い吉兆とされており、幸せを呼ぶ雲とも呼ばれていました。

原理としては、太陽もしくは月の光が雲の微細な粒と粒の間を回折(光が粒子にぶつかるときに粒子の影の部分に光が回り込む)することで、曲がった光が干渉し合うため、雲に色が付いたように見ることができます。

ミノワ

仏教でも彩雲は良いことが起きる前触れの現象「瑞祥(ずいしょう)」と呼ばれ、天からのメッセージと考えられてきました。

まとめ

以上、「不思議な自然現象を紹介!日本各地で確認された自然の神秘」についてお話しました。今回取り上げた自然現象はほんの一部であり、日本で確認された不思議な自然現象は数多く存在します。

現在では科学的な証明がなされ、自治体も観光業として宣伝し、多くの観光客が美しい「自然現象」を堪能することができますが、昔の人々はそこに神性や神秘を見出し「自然」を敬ってきました。この機会に自然の神秘に触れて理解を深めてみてはいかがでしょうか?

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