みなさんは日本のインスタント焼きそばの名前を3つ挙げてくださいと言われたら、何と言いますでしょうか?日清食品の「UFO」?明星食品の「一平ちゃん」?それとも東洋水産の「ごつ盛りソース焼きそば」?これらはどれも有名ではありますが、大体の人が3つのうち1つにはペヤングの名前を挙げていると思います。
ペヤング焼きそばは他のやきそばと比べてソース味が濃くなく、むしろあっさりとした味付けで酸味が効いているのが特徴です。そんなペヤングですが、その名前の由来はご存じでしょうか?実はペヤングという名前には、誕生当時の歴史的背景を考慮した、とても深い意味が込められているのです!
今回の記事ではペヤングの名前の由来について解説していきます!
目次
ペヤングの名前の由来は?
ペヤングの名前の由来は「ペア」と「ヤング」をかけ合わせたものです。ペヤングの販売が始まった時代の頃は、ペヤングの様な「インスタント麺」は設備や原材料などの問題により、値段が高い状態にありました。
そんな時代の中で「高価なカップ麺をペア(二人)で分け合い、ヤング(若い)な人に食べてもらいたい」という意味を込めて「ペヤング」というブランド名が付けられました。
ペヤングという4文字にはこんな深い意味が隠されていたんですね!
焼きそばで有名なペヤング!しかし、初ペヤングは〇〇!?
初ペヤングはペヤング〇〇〇〇!
今でこそ国内で愛されているペヤング焼きそばですが、初めて世に出されたペヤングは焼きそばではなく、なんとペヤングブランドのラーメン「ペヤングヌードル」です。ペヤングブランドの生みの親である「まるか食品」は、元々インスタントラーメンをメインに製造販売している会社でした。
ペヤングブランド誕生のきっかけはチキンラーメン?
その理由の1つとして、戦後間もない頃に日本国内で巻き起こった「インスタント麺ブーム」があります。1958年8月に発売された世界初のインスタント麺「チキンラーメン」の爆発的流行を皮切りに、各メーカーはこぞってインスタント麺の開発に着手し、ブームの波に乗ろうとしました。
その数あるメーカーの1つであった「有限会社丸橋工場(現まるか食品)」は1962年に設立され、インスタント麺の開発に着手していきます。この頃のインスタントラーメンといえば袋麺タイプのものが主流で、鍋でお湯を沸かしてから、そこに麺を投入するものでした。
インスタント麺界に激震!カップヌードルの爆発的流行とペヤングヌードル!
しかし、1971年インスタント麺業界に衝撃が走ります。そう「カップヌードル」です。ラーメンの入ったカップにお湯を注いで3分待つだけで手軽にラーメンが食べられるこのカップ麺はまたたく間に人々の心を掴み、大流行していきました。
もちろん「まるか食品」もその流行に乗るために、カップ麺タイプのインスタント麺を開発し、1973年「ペヤングヌードル」が販売開始されました。ペヤングというブランド名が製品につけられ始めたのもこの年からです。そして、この記事の本題である「ペヤング焼きそば」はその2年後、1975年に販売されたというのが真相です。
カップ焼きそばのカップのスタンダードを作ったのはペヤング?
ところでカップ焼きそばは「四角の容器」に入っているものが多いですが、この四角の容器の元祖はペヤング焼きそばです。販売開始された段階でペヤング焼きそばは四角の容器に入れられたものであり、この形のカップを業界ではじめて採用していました。
時代の流れがペヤングを誕生させたといっても過言ではありませんね!
本当に美味しいの!?多彩で奇抜な味の種類!
ここまではペヤングの名前の由来と歴史について解説してきました。ペヤング焼きそばは他社メーカーの焼きそばによくある塩やソースといったスタンダードなものだけでなく、普通では考えられないようなさまざまな味の種類が存在します。この項目では多彩で奇抜な味を紹介していきます。
・にんにく納豆焼きそば
その名前の通り、にんにくの効いた焼きそばに、なんと納豆を入れてしまったという焼きそばです。にんにくはまだ分かりますが、焼きそばとは縁遠そうな納豆。果たして合うのかという問題ですが、意外にも相性が良いそうです。ただ部屋中ににんにくと納豆の強烈な匂いが漂うので、好みが分かれそうな製品です。
・ボンゴレ風焼きそば
そもそも「ボンゴレって何?」という話ですが、ボンゴレはイタリアのパスタ料理です。にんにく味と二枚貝を使っているのが特徴で、ボンゴレ風焼きそばにもそれらが反映されています。焼きそばとパスタは食感や麺の太さなど違う点はありますが、同じ麺であるため違和感なく食べることができる一品です。
・ホルモン焼き風味味噌仕立て焼きそば
甘辛味噌のソースとピリ辛の唐辛子、そして焼きそばに散りばめられた大量のホルモンが特徴的なボリュームたっぷりの焼きそばです。ホルモンの食感と辛い物好きにはたまらない味が癖になります。
味に当たり外れはありますが、コアなファンは多いようです。
食べられる辛さじゃない!?激辛ペヤング!
ペヤングには激辛ペヤングと激辛ペヤングEND、そして獄辛ペヤングという名前の、とてつもなく辛い味つけがされた焼きそばがあります。激辛ペヤング・激辛ペヤングENDに関しては、辛い物好きの人でもかろうじて食べられるほどの辛さであるそうです。
一方獄激辛ペヤングですが、その辛さに胃が受け付けなくなり、辛い物好きでもギブアップするほどのシロモノであるようです。そういった側面からYoutubeやその他動画配信サービスなどでの罰ゲーム企画でよく使われます。
食べている動画を観たことがありますが、最後まで観ていられない惨状でした…。
まとめ
- ペヤングという名前の由来は「ペア(二人)でヤング(若者)」な購買層を意識して生まれた名前。
- 初めて世に出されたペヤングブランドは焼きそばではなく、ラーメンである「ペヤングヌードル」。
ペヤングは他のインスタント焼きそばと違って「あっさり」とした味わいで、あっさりとした焼きそばを手軽に食べたいという人向けの焼きそばです。文章だけでは伝わりづらい味わいであるとは思うので、ぜひ他の焼きそばとも食べ比べて見てください。
またペヤングは今回の記事中で紹介した味だけでなく、1年に複数回さまざまな種類の味の焼きそばを新商品として世に送り出しているので、それらもぜひ機会があれば食べてみると良いかもしれません。コンビニや薬局、スーパーなど各店舗で取り扱っていますよ。