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猫にまつわる伝説や神話をご紹介!空想・ファンタジー世界でおなじみの猫の妖精や妖怪、女神様など

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みなさんはケット・シー、キャスパリーグ、バステトという名前を聞いたことがありますか?化け猫、猫又という名前でしたら一度は聞いたことがあるかと思います。これらは、日本を含め世界各地の伝承で語られる猫をモチーフにした空想上の生物あるいは神様です。

猫は古くからさまざまな伝承に登場しており、助けてくれた人間に恩返しをする伝説や人間に化けて人を襲う逸話、人々を悪霊から守護する神話など、多種多様な物語が紡がれてきました。

そこで、今回は「猫にまつわる伝説や神話をご紹介!空想・ファンタジー世界でおなじみの猫の妖精や妖怪、女神様など」についてお話したいと思います。

妖精・妖怪の猫

ケット・シー

ケット・シーとは、アイルランドの伝説に登場する猫の妖精です。犬くらいの体格をした黒猫であり、胸元に白色の毛並みを持つ二足歩行の妖精として語られてきました。

非常に賢く、人間の言葉を扱えるうえ、誇り高く怒りっぽい性格のため、ケット・シーを侮辱する者には容赦しませんが、親切にした者には猫の恩返しをすることもあります。

キャスパリーグ

キャスパリーグとは、イギリスの伝説・アーサー王伝説・外伝に登場する怪猫です。「ローザンヌの湖の悪魔猫」とも呼ばれており、ヘンウェンという雌豚から生まれてきました。

その黒猫が成長すると恐ろしい怪物へと成長します。山奥の洞窟を住処にすると、破壊と虐殺の限りを尽くすようになり、その話を聞いたアーサー王は洞窟へ向かい、死闘の末、怪猫は倒されました。

猫又

猫又とは、日本各地の民間伝承や随筆などで語られる妖怪の一種です。当時、猫は執念深い生き物と考えられており、山中に潜む山猫が化けた伝承や、イエネコが年老いて猫又に化けると考えられてきました。

特徴として、どちらも長生きすることで尻尾が二股になるとされており、人をさらって食い殺してしまうという伝承が記録されています。

化け猫

化け猫とは、日本妖怪の一種です。日本各地に化け猫伝説が残っており、特徴として大きな体格と長い尻尾を持ち、人間の姿に化けます。

特に有名な伝説が佐賀県の「鍋島の化け猫騒動」です。肥前国佐賀藩2代藩主・鍋島光茂の臣下が光茂の機嫌を損ねて斬殺されます。その母親は後に自害し、飼い猫がその血をなめると化け猫になりました。

ミノワ

鍋島の化け猫騒動以外に有馬、阿波の化け猫騒動も有名なため「日本3大化け猫騒動」とも呼ばれています。

神格化した猫

バステト神

バステト神とは、古代エジプトで信仰を集めた猫の姿をした天空の女神様です。当初は雌ライオンの頭部と荒々しい性質を持った神でしたが、古代エジプトでペットとして猫が身近な存在になると、穏やかな性質を持った猫の女神へと変わりました。

また、バステトという名は、バステト神の信仰がもっとも盛んだった古代エジプトの都市のひとつ「ブバスティスの女主」を意味します。

猫将軍

猫将軍とは、清国時代の中国およびベトナムに伝承がある道教の猫の姿をした神、または台湾宜蘭県頭城鎮で祀られている山猫の神です。

清の黄漢が記した猫に関する書物「猫苑」によれば「安南(ベトナム)に猫将軍を祀った廟がある。そこには不思議な力があり、中国の人間もよく参拝する」と記されています。

また、台湾の猫将軍は、もともと山猫の妖怪が人里で暴れていたが、廟を建てることで鎮静化し、その土地を守る土地神になりました。

猫神様

猫神様とは、日本各地の神社で祀られている猫の神様です。養蚕業が盛んだった時代は、ネズミから蚕や穀物を守ってくれる猫を崇拝して祀る神社が数多く存在します。

また、徳島県阿南市にある「日本一社お松大権現」は化け猫から神様になった存在です。狛犬ならぬ「狛猫」が鎮座しており「猫神さま」とも呼ばれています。

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猫を神様として祀っている地域(国)は意外と少ないです。

神話で語られる猫

北欧神話

北欧神話において、豊饒の女神フレイヤの車力を引く2匹の猫が登場します。それぞれ「ベイグル」「トリエグル」という名が付いており、古ノルド語で「蜂蜜」と「琥珀」という意味です。

また、フレイヤが使役する聖獣は多産を象徴する豚が有名ですが、この2匹の猫も聖獣のひとつとして知られており、モチーフとされているのが「ノルウェージャン・フォレスト・キャット」と呼ばれる猫種です。

ギリシャ神話

ギリシャ神話において、ギリシャの神々は度々動物に変身する様子が描かれていますが、狩猟と純潔の女神アルテミスは猫の姿に変身することができます。

「変身譚」では、怪物テュポーンに恐れをなした神々が動物に変身し、女神アルテミスも猫に変身してエジプトへ逃亡することになりました。また、先述したバステト神と同一視されることもあるそうです。

旧約聖書

旧約聖書では洪水伝説で有名な「ノアの箱舟」に猫の誕生が記述されています。ノアの家族と動物のつがいを乗せた箱舟にネズミに変身した悪魔も一緒に乗り込んでしまいました。悪魔は箱舟に穴を開けて動物たちが乗る箱舟を沈めようとします。

そこでノアは、箱舟の中にいたライオンの額に祈りを込めて撫でるとライオンはくしゃみをし、鼻から猫のつがいが現れます。そして、猫はネズミに変身した悪魔を駆除しました。こうして大手柄を立てた猫は、神から教会へ入ることを許されたそうです。

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ほかにも猫がネズミに騙されて、十二支に入れなかった話も有名ですね。

まとめ

以上、「猫にまつわる伝説や神話をご紹介!空想・ファンタジー世界でおなじみの猫の妖精や妖怪、女神様など」についてお話しました。古くから猫はネズミなどの害獣を駆除し、大切な穀物や財産を守ってきた存在です。

可愛らしい魅力と神秘性から、神様として神格化され、また、人知を超えた存在として妖精や妖怪などの伝説が世界各地で語り継がれてきました。

このように猫と人との関わりは深く、犬同様に人類の歴史に欠かせない大切なパートナーです。人々が抱く猫への印象が伝説・神話という形で表れているため、当時の人間と猫の営みを知ることができます。この機会に猫たちの伝説や神話に触れてみてはいかがでしょうか?

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ミノワ
趣味はマンガ・アニメ・ゲームや映画鑑賞、友人との登山や小旅行。大の猫好き。日本文化やサブカルチャー、猫に関する情報などを幅広くお届けします。