みなさんは普段通勤や買い物など、どんな時に車を運転しますか?運転の際に日本はなぜ左側通行なのだろうかと思ったことはありませんか?古くから自転車も左側通行は当たり前のことですよね。一体いつ頃から左側通行が始まったのでしょうか?
世界では一般的に右側通行が多いことは周知の事実です。なぜ右側通行と左側通行が存在するのでしょうか?車によっては右ハンドルと左ハンドルがあります。違いはどこにあるのでしょうか?今回はそんな左側通行のルーツや各国の分布図などをご紹介致します。ぜひ、最後まで読んで頂けると嬉しいです。
目次
左側通行のルーツ
左側通行はいつからできたのでしょうか?諸説ありますが、それは江戸時代にまで遡ります。
なぜ左側通行なのかというと江戸時代に武士が左腰に刀を差していました。そこで、右側通行になると刀の鞘同士がぶつかってしまうことを避けるためです。武士にとって「鞘あて」とはとても失礼なこととされており、無用な争いを避けるためです。また、「馬車や人力車などが行き会った場合には左に避けること」と当時のルールが定められていました。
時代が進み明治33年に警視庁が「道路取締規則」を制定しました。そこで左側通行を初案したのが始まりです。こういった背景から現代まで日本へおける左側通行が習慣化したのです。
江戸時代の武士は狭い道などでは抜き打ちにあう恐れもあるため、右側通行をさけたことも含まれています。
交通ルールについて
車社会の現代では、技術の発展ともに交通ルールも規則が厳しくなっています。
最近では車載カメラの普及により、交通違反がより可視化されるようになってきました。例えば「あおり運転」などの映像がたびたびニュースで話題になっています。交通ルールは、毎年改定されることが多いために認識のずれが生じていることもあるかと思います。
日本の交通ルールは世界的に見ても厳しい規則で有名です。特に車の後部座席のシートベルト(商業目的以外)は全席の着用義務が2008年に改定されています。また、交通標記や路面表記など新たに改定されることがあるので、教習所では習っていないことも運転者は把握しなければなりません。
とはいえ、その地域や区域などによってはさまざまな交通ルールがありますので、戸惑うことは必然のことだと思います。
ナポレオンが関係
右側通行や左側通行に中世の「ナポレオン」が関係していることはご存じでしょうか?
欧州では右側通行が主流です。そこにはナポレオンが関係していたのです。欧州ではもともと左側通行が一般的でした。当時の建物や馬車の都合で左側通行の方が事故を防いでいたので、理にかなっていたのです。ですが、18世紀のフランス革命があった際に、宗教上の理由で左側通行を廃止され、右側通行に変更されました。
これをうまく使ったのがナポレオンなのです。人間は右利きが多く、当時の戦闘スタイルは右周りで戦っていました。その意表をつく戦闘スタイルで戦闘を勝ち抜いたのがナポレオンです。こういった背景から欧州での右側通行が主流になったのです。
ちなみにナポレオンは左利きなので、その戦闘スタイルに向いていたのですね。
右ハンドルと左ハンドルの違い
車には右ハンドルと左ハンドルがあります。それは、メーカーや各国の交通ルールに基づいて決まります。
右ハンドル
運転席が右側にあり、左側通行用に作られています。例えば右折時などは視界が広がりやすいからです。また、右ハンドルの場合は駐車券やドライブスルーなど運転席側に設置されています。
左ハンドル
運転席が左側にあり、右側通行用に作られています。日本でも左ハンドルの車は珍しくありません。それは各メーカーの仕様なので、ニーズに合わせて普及しています。ウインカーやワイパーなども反対側に設置されています。
アクセルやブレーキのペダル操作は両方とも共通の仕様なのです。
右側・左側通行の国
では、右側通行と左側通行の国があるとわりましたが、世界の分布図としてはどのように普及しているのでしょうか?
右側通行の国
アジア
- 中国
- 韓国
- フィリピン
- ベトナム
ヨーロッパ
- イタリア
- トルコ
- スウェーデン
- ロシア
アフリカ
- カメルーン
- コンゴ共和国
- スーダン
- ナイジェリア
左側通行の国
アジア
- マカオ
- 香港
- インドネシア
- シンガポール
ヨーロッパ
- イギリス
- マルタ
- アイルランド
- キプロス
アフリカ
- ウガンダ
- ケニア
- タンザニア
- ジンバブエ
世界の割合は右ハンドル7左ハンドル3と右側通行の国が多いです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?みなさんが乗っている車は右ハンドルですか?左ハンドルですか?左側通行のルーツが江戸時代まで遡ったことは驚いたのでは?そして、ナポレオンが右側通行を利用したことで右側通行の国が主流になった事は意外と知られていないことかと思います。
また、世界の分布図をみると右側通行の方が多いです。左側通行の国は以外に少ないことがわりました。歴史を通してみてみると面白いことが発見できます。各国の交通ルールやメーカーによって、各々に車の乗りやすさがあるかと思います。ぜひ、ご参考になれば幸いです。