みなさん、かまぼこは良く食べますか?かまぼこを食べるタイミングというと、お正月に食べる方は多いかもしれませんね。ピンクと白のかまぼこを重箱に並べれば、おせち料理があざやかになります。
かまぼこをよく見てみると不思議なことに気付きませんか?なぜ、かまぼこには木の板が付いているのでしょう?今日は、かまぼこに付いている板の意味をご紹介します!理由を知れば、きっと誰かに話したくなることでしょう。
また、かまぼこには種類がたくさんあるのをご存じでしたか?かまぼこは一体どんな魚から作られているのでしょう?かまぼこにまつわる豆知識も合わせてご紹介します。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
かまぼこの材料とは?

かまぼこといえば、あの弾力のある歯応えがたまりませんよね。この弾力のある食感を「足(あし)」といいます。かまぼこに使用される魚は味の良さ以外に、加熱をすることで良い弾力が出る魚を使用しています。
この2つの条件がそろう魚はなかなかいません。そのため、数種類の魚を組み合わせて作られます。また、地元でとれた魚を使って、その土地の名産のかまぼこを作っている場合もあります。
地方によって使われている魚が違います。食べ比べするのも楽しそうですね!
かまぼこに付いている板の意味とは?

かまぼこの最大の謎「板」が付いている理由は3つあります。まず1つ目はかまぼこの形が作りやすくなるから。手作りのかまぼこの場合、ヘラを使って板にすり身を盛り付けます。その際、土台となる板があることで形が作りやすくなるのです。
2つ目はかまぼこを運ぶ時に崩れることなく運べます。柔らかいかまぼこですが、板があることで形が崩れるのを防ぎます。
3つ目は水分を調節する効果があります。かまぼこは出来上がると水分が飛んでいってしまいます。そこで、水分を与えてくれるのが木の板です。木の板があるおかげで、ぷりぷりのおいしいかまぼこが食べられます。
かまぼこに付いている板のことを「空板(からいた)といいます。また、使用しているのはモミの木やシラベという木が多いです。
かまぼこの種類

ここではかまぼこの種類についてご紹介します。
蒸しかまぼこ
蒸しかまぼことは一般的に良く出回っている板が付いたかまぼこのことです。他にも富山の昆布巻かまぼこ、関西の蒸し焼きかまぼこ、中国・四国地方の簀巻き(すまき)かまぼこなどがあります。
焼きかまぼこ
製造する過程で蒸さずに焼いて作るかまぼこのこと。宮城県の笹かまぼこが分かりやすいかもしれませんね。他には和歌山県のなんば焼き、京阪神地方の焼抜きかまぼこ、大阪の梅焼き、山口県の白焼きかまぼこなどがあります。
実はおせちに入っている「伊達巻(だてまき)」も焼きかまぼこの仲間なのです!
ちくわ
ちくわもかまぼこの仲間です。竹にすり身を付けて焼いたものがちくわ。焼きちくわ以外にゆでちくわ、白ちくわというものもあります。
ゆでかまぼこ
なると巻、黒はんぺん、はんぺん、つみれなどがゆでかまぼこに分類されます。
「はんぺん」や「つみれ」というジャンルがありますが、実はかまぼこの仲間でした!
揚げかまぼこ
揚げかまぼこは、ごぼう天、じゃこ天、さつま揚げなどがあります。
富山県ではかまぼこを昆布で巻く!

富山県のかまぼこは板が付いていません。その代わりに昆布でぐるぐる巻いています。こうすることで板付きのかまぼこのように、形も作りやすく、運ぶのにも型崩れしないかまぼこが生まれました。
また、昆布のうま味もかまぼこに染みます。でも、なぜ板ではなく昆布だったのか?それは、昆布が身近で豊富にあったからでした。
富山のかまぼこ食べてみたいですね!!とってもおいしそうです。
ピンクのかまぼこの意味とは?

かまぼこを食べるのはお正月が多いでしょう。それは、かまぼこが日の出のような形をしているため、おめでたい場で食べるようになりました。また、ピンクと白のかまぼこを一緒に出すことで「紅白」を表しています。赤は「福」や「魔除け」を意味していて、白は「清浄」を意味しています。
紅白の並べ方は右が赤、左が白というのが正しい並べ方です。
かまぼこの刺身を「板わさ」と呼ぶ理由

板わさとは切ったかまぼこにわさびとしょうゆを付けて食べることをいいます。名前の由来は「板かまぼこのわさび添え」を略したもの。
板わさの始まりは蕎麦(そば)屋でした。蕎麦前(そばまえ)といって蕎麦ができあがる前に、板わさを食べながらお酒を飲むという文化があります。昔、かまぼこは高級品でした。蕎麦前で板わさを食べながら過ごすのは、そば通の人に流行っていたといいます。
まとめ
かまぼこに板が付いている理由はいかがでしたか?大きく3つの理由があり、形が作りやすい、運びやすい、かまぼこが乾燥しないためでした。また、かまぼこには、はんぺんやちくわ、さつま揚げなどの種類があります。
紅白のかまぼこの並べ方もご紹介しましたので、盛り付ける時には間違えないようにお気を付けくださいね。蕎麦屋に行ったら、ぜひ蕎麦前に板わさを注文してみてください。