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「相談をするのが苦手」な人の心理とは?~対策法も含めて~

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こんにちは!福祉コラム担当のもち猫です!

今回のテーマは発達障害がある人の「相談ができない!」について

「困ったことがあったら相談してね」と言われているものの、上司のAさんはいつも忙しそう。Bさんはちょっと話しかけづらい。Cさんは優しいけれど何度も同じことを聞くのは気が引けるな……。

こんな状況になったことはありませんか?もち猫も「今相談事があるけど上司の人達の時間を割いてしまったら悪いな」「こんなこと相談してもいいのかな」などという気持ちから‶人に相談する〟というのは苦手です。

そこで今回は、ASD・ADHD(傾向がある人も)がある人の「相談ができない!」というときの対策について書いていきたいと思います!

■ASD・ADHDがある人はどうして相談が苦手?

ASD・ADHDがある人は、他者のコミュニケーションをとるのが苦手、会話の間がとりづらい、相談したいことを話すタイミングが分からない、同音異義語がわかりづらいなどといった理由から‶人に相談する〟ことが苦手な傾向にあります。

そのため、いざ何か「相談しよう」と思っても勇気が出ず、結局自分で判断して失敗し「何で相談しなかったんだ!」と怒られる、などという経験をすることもあるのです。

わざと相談しなかったのではなく「時間を奪うと悪いから」や「迷惑だと思われたら嫌だから」といった理由から相談できないことも多いです。

そのためて自分で判断し、失敗してしまい怒られる。そういったことが重なると「人に聞けばいいものを」「何で自分だけで判断するんだ」などと‶自分勝手な奴〟とレッテルを貼られてしまうこともあります。しかし、実際は周囲の人の感情を気にする人が多いです。

また、障害の特性から他人の感情を読み取れず、人間関係においても失敗が多くなる。そんな経験を何回もしてしまうため、必要以上に慎重になってしまい、その結果、何度も相談する機会を逃し、失敗をしてしまうというスパイラル……。

もしその職場に、障害についての理解者がいれば事情は変わるかもしれませんが、分かってくれる人がいないと前述のように「自分勝手な奴」と思われてしまうもとになるのです。

そう思われても、特性から「これは相談してもいいことなのか?」「それとも自分で判断していいものなのか?」「今、相談を持ちかけても良いのか?」などいろいろ考えすぎてしまって、動けなくなってしまうのが‶ASD・ADHDの人が相談をするのが苦手〟な原因なのです。

■こういう場合は自分で判断してみよう!

「これは相談していいことなのかな」「自分で判断していいことなのかな」と迷ったら、まず以下のことを確認してみてください。それでも「自分では判断できない」と思ったら、上司や同僚に相談してみましょう。

★それはネットなどで調べたらわかることですか?★

分からないことに対して、今の自分に知識が無くても、ネットで調べたりマニュアルを見直せばわかること、また辞書で調べればわかることなどいわゆる‶一般常識的なこと〟は自分で解決しても大丈夫です。しかし、ネットで調べて機械の操作方法などが出てきても理解できない場合もあると思います。

そういったときは、他の人に聞いたほうが良いです。自己判断で行うよりは、わかるまできちんと聞いてから行った方がミスを未然に防ぐことができます。

★それは他の人に聞いて分かることですか?★

例えば「私のあの仕事のファイル、どこにいってしまったんでしょう?」などといったことを他の人に聞いても、わかるはずないですよね。もしパソコンのデータをどこに保存したかわからなくなったら、一生懸命探すかまた作り直すしかないでしょう。

もしそういうことが頻繁に起こるのなら、ファイルの場所を記録しておく付箋やメモ帳を準備しておくのも一つの手ですよ。

★それは前にも聞いたことではありませんか?★

今あなたが聞こうとしていることは、初めて聞くことですか?それとも前に何度か聞いたことではありませんか?

もし「前に聞いたような……」と思ったら、自分の手帳やメモ帳を見直してみましょう。

もしかしたら以前聞いていて、メモ書きがあるかもしれません。しかし「前にも聞いたかな」と思ってメモ帳をめくっても答えが見つからないときは「申し訳ありません。前にもうかがった事かもしれませんが……。」と相手へ謝罪の言葉を述べたうえで、もう一度教えてもらってください。そして、次こそはそういったことを繰り返さないようにしっかりメモを取りましょう。

■質問は具体的に「何に困っているのか」を伝えよう!

★良い相談の仕方って?★

相談にも良い相談と悪い相談があります良い相談とは「具体的にどんな答えを求めているのか、相手の選択肢を狭くした質問」です。

例えば、会議の資料を今日中に作らなければならないのに、風邪をひいて熱が出てしまった。出社しようか迷っている。そんなときはどうすればいいでしょうか?

まず、悪い例から挙げます。

「風邪をひいて熱が出てしまいました。どうすればいいでしょうか?」

これでは、上司の選択肢の幅が広くなりすぎて、どう答えればいいか窮してしまいます。

休ませた方がいいのか、無理にでも出社させた方がいいのか、資料はどうするつもりなのか……。聞かれる側に非常に負担がかかる質問になります。

ここは具体的に、

「本日、風邪をひいて熱を出してしまいました。お休みを頂きたいのですが、いかがでしょうか」

と言ってみましょう。すると上司の選択肢としては「休ませる」「出社させる」の2択となりますので、上司にかかる負担も少なくなります。

仕事に関する相談をするときも同じです。何か判断に困って、上司に相談する時。

この場合上司にお願いしたいのは「今の状況を打開する新しい案を出してほしい」ということ。つい自分の評価などが気になって言い訳なども交じり、長々と説明してしまいがちになりますが、それは避けましょう。

‶今困っている状況〟を具体的に説明し‶それを打開するにはどういったことが有効か〟を簡潔に相談してみるのです。もし長くなってしまいそうなら‶今困っている状況〟を相談する前に紙に書き出して整理しておくといいでしょう。

ただ相談するだけでは申し訳ないので「お手数おかけしますが」などのクッション言葉も有効だと思います。

■直接相談するのが怖い時は?~メールやメモを活用しよう~

「相談したいけどどうしても聞きに行く勇気が出ない!」といったときはメール、あるいは仕事上でLINEを使っているならそれでもいいでしょう。ただ、‶直接相談すべきところをメールやLINEで済ませて申し訳ない〟という一言は添えるべきです。

また、相談したいことがあるという旨のメモや付箋に書き、‶上司の手が空いている時に声かけてほしい〟と知らせるのもいいと思います。

そうすれば「いつ相談すればいいのかわからない」など悩まずとも、上司が自分の都合の良い時間に話を聞いてくれることになるでしょう。こういったメモを置いた場合は、いつ上司が「話を聞くよ」と言いに来てもいいように、相談したいことをノートやメモ帳にまとめ‶自分が一番伝えたいこと〟をはっきりさせておきましょう。

上司など相談相手が忙しそうな時には、メールやLINE、またメモや付箋で相談したいことがあるという旨を伝える、というのは有効な方法です。ただ、急ぎの用事の場合はこの方法はやめるべきです。

メールやメモなどいつ見てもらえるかわかりませんし、返事が来ないうちに問題の場面が来てしまった!ということもあるからです。

急ぎの場合は、いくら「怖いから」といっても躊躇していてはいけません。そういう場合は、勇気を持って直接相手に伝えに行きましょう。

■相談ができない!まとめ

「相談の仕方」について書いてみましたが、いかがでしたか?もち猫も「人に相談する」ことはとても苦手ですが、相談事がある場合は上司にメールをしたり、時には勇気を出して「相談したいことがあるのですが……」とお願いをしています。

ただ「相談したい」というだけでは何となく失礼に当たると思うので「お時間があるときに」などクッション言葉を入れて、相手の都合に合わせてもらいやすいようにすることを心がけています。

しかし、何回そういった場数を踏んでも「相談をする」というのは難しいものです。

悩みがたくさんあるときも、どれから話していいかわからないうちに時間が無くなってしまった、なんてことも多いです。また何が言いたいのか分からなくなってしまったり相手の顔色を窺ってしまったり……。

ASD・ADHDがある人でも、そうでない人も、相談する場面が苦手!という人は多いと思います。もち猫も「○○について相談したいな」と言う時に、タイミングの計り方を考えたり‶きちんと内容が伝わる良い相談の仕方〟ができるよう努力していきます。

同じような悩みを持つ人も自分だけで問題を抱え込まず、構えなくとも誰かに相談ができる、そんな風になれると良いですね。一緒に頑張りましょう!

著者 もち猫
福祉系の大学卒業と同時に社会福祉士、精神保健福祉士資格取得。統合失調症。自分の体験談なども織り交ぜながら、主に福祉系のコラムの執筆を担当。

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福祉系の大学卒業と同時に社会福祉士、精神保健福祉士資格取得。統合失調症。自分の体験談なども織り交ぜながら、主に福祉系のコラムの執筆を担当。